2015/10/30

(No.2397): 11月ライブの支度(其の壱)


11/29のライブに向けて新たな仕込みに取り掛かる。
そもそも11/29はH師匠のライブ期間の最終日であり、そもそもH師匠のライブがあるから故の昼イベントなのであり、お客様も夜のH師匠ライブのついでという体でありましょう、というわけでありますから、我々のセットリストにももう一つくらいH師匠の曲を入れてみては如何でしょうか、せっかく来て頂くお客様に少しでもそういう鳴りをさせたほうが楽しんでもらえるんではないでしょうかという話をdeweyミーチングで叫び合い、それでは数年前に作って以前ライブでも何回かやった曲をまたやりましょうということになり、筆者が以前作ったそのベーシックトラックをtaira士のところで弄ってもらえますかと渡したところ、おめぇぜんぜん音が間違ってるじゃねぇかこの世から消えてしまえこの足湯に全裸で入って肩まで浸かろうする野郎がッと軽やかに叱責されたので、リズムを打ち改め、装飾を打ち改め、残りはバッサリと消去したものをどうぞお納め下さいと粛々と提出したのが先週。

今わたしはとても清々しい。

2015/10/27

(No.2396): 貧作月間と旧車の想い出


2002年からはじめた拙屑ブログ。2006年までのデータは今では電網には存在せず筆者のアーカイブ用HDDの中にのみ存する。2006年4月から2008年5月までのデータは現在もhttp://blog.goo.ne.jp/stereogimmik_fopで閲覧可能だ。
そして2008年5月から2015年10月今日現在まではこの場所に在る。
この十数年におけるくだらない駄文の集合体は最低でも毎月十編は練り出していたのだが、今月のこの出来高不足は嘗てない事態である。即ち今回を含めても僅かに六編である。こうして尻つぼみになってそのうち忘れ去られ誰の記憶からも霧消する。
最高だ。





それにしてもメテオールのハッチャキさんのツイッターで、ご愛車2CV京都弾丸ツアーの書き込みを拝見しつつ、そのタフさ加減には同世代として脱帽は言うに及ばず最最大の敬意を払いたい心持ちである。下道多めの片道500Km、本当にお疲れさまでした。そして2CVの走行距離17万キロというのもすごい。
翻って、筆者パンダ車FIAT Panda100HPに機材積み込みの片道500Kmライブ演って0泊帰還なんというのは、貧弱な筆者の体力がもちそうもない。完全にもちそうもない。リゲイン10本くらい投入しても無理だ。

ところでハッチャキさんの2CVはよほど普段のメンテナンスが行き届いているのだろうと推測する。筆者も80年代には旧車に乗っていた時代もあったので楽しい苦労のことも承知している。くだんのような長距離長時間の走行でも実用に耐えうるだけの良いコンディションで維持するには、それ相応の知識と技術と根気が必要だろう。そういう苦労を楽しむ粋な心持ちも必要だ。
筆者の場合、粋な心持ちにまで到達できず、数々乗った旧車は1988年で降りてしまった。それ以降は比較的新しいクルマを選ぶようになった。


筆者は今まで14台のクルマに乗り継いできたが一番苦労したのは1968年型VW TYPE3 ノッチバックセダンである。こいつには納車の日から散々な目にあった。



納車の日、満タンのガソリンを全て漏らして走ってあぶなく火災になるところだったのだ。整備バッチリの納車の直後なのに、である。初期インジェクションのフューエルポンプからのガソリン漏れが原因。それから暫くして、今度は渋谷ファイア通りの交差点のど真ん中でエンジンストール。あと一切エンジンかからず、とか。井の頭通り浜田山付近でギアがローにしか入らなくなり、往生。そんなこと枚挙に暇なく。今では微笑ましく懐かしい思い出だ。


そしてローバーがまだオースチンだった頃、ミニに乗っていた。ミニといっても今のドイツのではなく、本物のイギリスのミニ。ミニは楽しくて結局2台乗り継いだ。
おっと、この話はまた別の話。そりでは。




2015/10/20

(No.2395): 10月ライブの顛切り末


快晴。ライブの日。
午前十時半、先ずはいつもの代々木リハスタにてゲネプロを開始する。





いつものdeweyらしからぬ霊障の類は発生せず認識するものは認識し、発音するものは発音するといった森羅万象の理を敷く。
その後、デニる。taira士の肉+肉ランチはdeweyライブの前段ではもはやルーチン化されている。


渋谷VUENOSさん 着。



サウンドチェックまでまだ大分時間があるので、11月ライブの某カバー曲を確認するためカラオケ館に入り50分間二人で熱唱する。


サウンドチェック。
またしてもtaira士へのマイクはEVのコンデンサへ変更された。信頼のおけるPAエンジニア氏に敬服至極。



↑ステージ上手側の筆者のセット全景。白抜きの部分は非公開


本番。
しょっぱな、映像が出ないトラブル発生。MacBookProスリープモードから復帰時でマルチモニタが解除されてしまったようだ。やり直す。

1曲目終了後、taira士側からの音が異様に伸びているのでなんだ?と思っていると、どうやらMIDIキーボードが暴走したようでタイムラインを一旦止める。
すぐに復旧してあーよかったと思ってそのまま再開したらまた先頭に戻って音を出してしまった。慌てて止める。だんだん楽しくなってきた。2曲目へ移動させて再々スタート。
あとはそのまま無事に終了。














感想
「Comlexitate」のライブバージョンは標榜するエレクトロニックのほぼ完成形になった。
「そのためのバンパー」はかなりウケが良い曲だが、いつ化けの皮が剥がれるのかヒヤヒヤしている。(実はすごく単純な音楽なのです)
そして、やはり音色メモリのあるシンセサイザーが欲しい。もはや限界の域。

スチームとサイバーの中間パンク的軍装はやはり必須だなと再確認。
そして帰り際、葉介さん製作のLED付き真空管ネックレスを拝見し完成度の高さに驚く。是非商品化して欲しいところです。
お越し頂きましたお客様、共演者の皆様、渋谷VUENOSのスタッフの方々ありがとうございました。




次回deweyは 11/29 (日) 中野ヘビーシックゼロ、
平沢さんライブ期間の昼ライブです。

アカシックレコードの夜 主催の方のオーガナイズで
メテオールさんとご一緒します!

是非、お越しください。
dewey 2015年最後のライブとなります。


2015/10/15

(No.2394): 十月のお誘い(渋谷VUENOS編)


いつまでたってもうだつのあがらない鳴かず飛ばずのエフオピと、三元豚厚切りローストに大盛り牛ロースステーキを添える日常を送るtairaがお贈りする苦笑テクノユニットdewey(平均年齢45歳)のライブのお知らせです。ます。

渋谷VUENOS
2015.10.19(MON)
OPEN / START:18:30 / 19:00

19:00 - dewey
19:55 - call it anything
20:50 - Princeheights

twitterにてリプライ、DM、または告知ツイートのRTなど何か絡んで頂けますと500円で入場できます。(ドリンク別)
先着15名様まで!

まだまだ残ってます。うふ。




2015/10/12

(No.2393): だからdeweyでは裏の部分を担当している


筆者の現在一番のお気に入りは「mouse on mars」である。









もうかれこれ13年くらいは筆者嗜好第1位の存在だ。もっとも1990年代に知っていればその時点で好きになっていただろうことは想像に難くない。初めてmouse on marsを聴いたのがたぶん2002年くらいだった。

余談だが90年代はほとんど新しい音楽を聴かない鎖国状態だった。意識して聴かなかったわけではなかったが当時流行っていたテクノ系音楽に興味が湧かなかったのだ。筆者の90年代は、80年代初頭の大学時代に洗礼を受けた過ぎ去ったテクノばかりを懐古趣味の如く繰り返し聴いていた。加えてスタジオに篭って、ひたすら曲を作ってレコーディングしていた時期でもあった。
ちょうどアナログMTRからデジタルMTRに変わる過渡期であり、筆者もハーフインチの8TR-MTRからRolandVS880、そしてCubaseVSTへと遷移した10年だった。


えーと何の話だっけ。mouse on marsだった。
話を戻す。

mouse on marsの何が筆者の琴線を弾いたかと言えば、大きく三つある。
一つは、「サウンド」だ。広義の意味で鳴っている音一つ一つの音色というか音像。稚拙な言い方をすれば「今まで聴いたことがない音」が満載なのだ。「今まで聴いたことがないと思わせるほどの音」と言い換えてもいい。

もう一つは「楽曲の構造」である。電子音楽だから打ち込み的な要素ももちろんあるのだが、どちらかといえばリアルタイム性を重視していると思われる構造をしている。YouTubeで見られるFACTの動画のように、リアルタイムで楽曲を制作しているのではないか、





あるいは、それらを素材として後で楽曲を組み上げるといった技法なのではないかと思う。そういった、一期一会的なサウンド変化を楽曲として組み立てる感性がずば抜けて素晴らしい。

最後の一つは「サウンドエンジニアリング」だ。
埋もれてしまっている音ですらその埋もれている事自体の存在をわからせてしまうようなサウンドトリートメント。どういうことかというと、つまり、電子音の多いトラックではありがちな多層レイヤーによる帯域の団子状態といった「素人」な音造りは一切ない。
レーベルの品質を考えればそんなことは当たり前じゃないかと思うだろうが、変態電子音満載のケースはこれがなかなか困難を極める。これは当然、mouse on marsの両名はもちろんのこと、エンジニア氏の音響技術力も高いということだ。
ライブではその音がリアルタイムで生で聴ける場である。だからmouse on marsの来日ライブはほぼ見ている。





2012 taico club
上手側前方で踊り狂ってた。僕

このとき、ヤンとアンディとドドとお話ししてサインもろた。




筆者は、楽曲のメロディよりもその楽曲を構成しているサウンドに惹かれる。甘いメロディよりも、LFOで崩れた怪しいノイズ音の方が好きだ。
だからdeweyでは主に楽曲の裏の部分を担当している。

筆者のサウンド重視志向というのはYMO(BGM/テクノデリック)やkraftwerkから影響されたものである。YMOもkraftwerkも美しく格好良いメロディがあるが、筆者の耳はどうしても「音の鳴り立ち」に行ってしまう。




2015/10/06

(No.2392): 音色メモリなど邪道(の反対)の巻


現在筆者がdeweyのライブで使用しているシンセサイザーはArturia MicroBruteである。
手持ちのCLAVIA NordLead2は出音は素晴らしく大好きな楽器で、もう所有して10年以上経っており、レコーディングでは必ず使用するほどだがdeweyのライブ現場では使用していない。その理由はdeweyのライブコンセプトにそぐわないからだ。
もともとは「カバン一つに入る機材のみで素敵なエレエレライブをあなたに」という主旨だった。現在は多少その辺りのニュアンスは曖昧にはなっているが、長年に渡って研究にケンキューを重ねた結果(嘘50%)、今の構成に辿り着いているのだ。だからNordLead2の筐体は我々のライブ現場では些か大きく重い。

そこで25〜37鍵クラスのシンセサイザーは適切なデヴァイスとして筆頭に挙げられるのだ。
Arturia MiniBruteが出た時はこれだ!と思った。鍵盤も標準サイズで格好宜しく何より出音が素晴らしかった。しかしコスト的な課題が解決できなかったため購入は断念した。
その後に出たArturia MicroBruteはど真ん中だった。MiniBrute同様完全なアナログシンセサイザーで、特殊なフィルターと相まって出音は太く変態音も出せる素晴らしい楽器だ。何よりMiniBruteよりも安価だった。
ただし、筆者的な欠点もある。一つは鍵盤がミニ鍵盤であること。もう一つは音色を記憶するメモリがないことだ。
つまり音作りは一期一会なのだ。

だいたい筆者がテクノ音楽をやりはじめた1981-2年に買ったRoland SH101も音色メモリはない。だからそんなこと何の問題もないじゃないか。などとうそぶいていた1年前の筆者をここに呼んで、前回のライブで作った「オルドビスの遺産」のベースシーケンスの音を再現せよ、作ってみろ、そうじゃねぇそんなひょろひょろ音じゃねぇ、もっとこうぶっとい感じの音だ、なに?再現できねぇって?おいおめぇ何年シンセいじくってると思ってんだてーげーにしろい、と渾々と言って聞かせてやりたい心持ちだ。

作った音色はメモリたい。
今頃になって心底そう思う。一番きついのはライブの本番中に曲ごとに音を作ることだ。deweyライブはショー全てがタイムラインで繋がっているので、曲間の時間のみで作るのがすごーくムツカシイうえに、他にも作業が山とあるので音造りがかなり中途半端になってしまい、楽曲的に、やべ失敗した、ぜんぜん聞こえねぇとか、もうね、あの格好良かった音ってどういうブレンドだったっけとか、何が一期一会だ、とか、もうね、アレです、もっと音造りもレンシウしろよとか、もうね、アレです、あr


Novation Bass Station II、音色メモリもシーケンサーもアルペジェーターもあるよ。
心動く。

オータムジャンボ買おう。


Arturia MicroBrute VS Novation Bass Station II



2015/10/05

(No.2391): 衣替えのデスモ二輪者ですもん


近頃じゃ寒いといって歯をかたかた鳴らすこともあまりないと思しきの諸君、是非ともに今日のような塩梅の日の雨の夜なんぞにオートバイに跨ってひとつ駆ってみてはくれないか。
簡単に鳴らせることができよう。

この枕、なんかすでに使った気もする。だいたい、今朝なんぞ夏グローブじゃ着いた頃には指がかじかんだんでさぁ。


ところでバイク乗りだというだけで、車間を縫うようなべらんめぇ走行やら、平気で右側通行かますような無法者走行や、えーこんな狭い幅をすり抜けるなんて車のミラーに当たっちゃうんじゃないかおいおいマジで行くのかあいつ、あ!危ないッ、など巷に溢るる所謂バイクならず者系だと思われるのは釈然としないわけで、なぜなら筆者のゴールド免許を御覧なさいこれは伊達ではなくペーパーゴールドなんかでは当然全然全くなくほぼ毎日二輪や四輪に乗っているにもかかわらずもう四半世紀以上もゴールド免許ということはつまりドヤ顔したってバチは当たらずとぞ思フ。
四輪の免許を取って早34年、二輪はまだ10年。若い頃は違反も事故も経験したが、それ故のゴールド長期間保持に繋がっている。

おっさんだからということも関係あるやもしれないが、普通のバイク乗りで朝の甲州街道環七のアンダーパスできっちりと四輪の後ろでちんたら走りしているオートバイは筆者を除いて「ほぼ皆無」と言っていい。他のバイクはブインブインと右から左からと筆者を追い抜いていく。

あすこは、片道二車線だがセンターラインは「黄色」であり、そのライン上を四輪と四輪の間を走行することは通行区分違反である。だからたまに警察が違反を監視している場所でもあるのだが、実際、あすこで検問中は必ずと言っていいほどバイクはよく捕まる。なぜならほぼ全員が黄色センターラインを無視しているからだ。


筆者のバイクはDUCATI Monster696+である。DUCATIでは最小排気量の696ccではあるもののアクセルを開ければ、それなりに爆発的な加速の恩恵がある。湿式クラッチだがサウンドも独特でデスモドロミックエンジンの機械音と低音の 効いたマフラーからの排気音のミクスチャはそれなりの存在感はあるだろう。
車体の色はつや消し黒。ハンドルはショートに変えしかし高さはノーマルのままなのでその全体のフォルムは圧縮された戦闘機のような威圧感を放っている。
そんなバイクが時速20kmくらいでちんたらと四輪の後ろを走っている。

筆者の二輪搭乗時の心意気は以下の通り。
爆発的な加速はあくまでも危険を回避するときのもの。
ただし、メリハリのある運転は重要である。
出すべきときは出す。出す必要のないときは出さない。

視野を広く取り、二台、いや三台先の交通状況を常に把握する。
もしも運転は必須。二輪は特に重要。
五感を使って周囲の異常を早く感じること。
自ずと季節の変化にも敏感になる。

明日から革ジャンをおろす。
春秋用の革グローブをおろす。