2019/03/16

(No.2579): 三界三編


え、マジで?
前回1月とか2月すっ飛ばしの今やしかも3月も半ばとか。にわかに信じられぬ。





やっぱりあれだよね陰陽師といえば弓削是雄。播磨出身なんだけど陰陽寮の頭(かみ)になった方。最高官位は従五位下。
是雄の活躍した100年ほど前に、播磨出身で彼の血筋となる弓削道鏡という人が天皇の側で権勢を振るっていたんだけど藤原氏に目をつけられて都を追放させられてしまう。
だから弓削氏は長い間内裏から遠ざけられていたのだけれど、陰陽寮の権助の地位にあった滋丘川人によってまだ青年の是雄を見出したのだと。

是雄は様々な術に長け、鬼を見ることもできたという。





「遠巒の廻廊」という曲を作った。
簡易制作ノートはdeweyサイトにさらっと書いているが、ここではその前段の話を書こう。
制作の切っ掛けは「不穏な音」と筆者の中で呼んでいた新宿某ショッピングビルの環境音にインスパイアされたのだが、制作の初期の段階で立ち上がって来た音のイメージがまったく「不穏」ではなくなってきてしまった。いや、イメージとかけ離れることはよくあることで、そこは潔さが大事。

基本的に筆者の楽曲制作はdeweyでのライブを想定して創作する。そういう意味も含め当初のイメージでは噛み合わなさそうだと思っていたところだった。
ある日、もうここまでのことは全て忘れて色を変えようと思った。というより自動書記に近い衝動で循環コード的ベースをMoogで弾きそのまま録音した。
あとはまさにそれをベースにとんとんとんとんひののにとんといったノリで3拍子の四つ打ちに身を任せていった。

曲名はこの屑ブログにある同名の似非小説風いたずら書きからであるが、生歌(といってもwaves tuneで加工)を乗せるにあたり、詩はこの物語から引用することは最初の「不穏な音」イメージの時から決めていた。
歌のメロディと詩と譜割はほぼ同時進行で作った。特に日本語の区切りではない場所を楽曲進行の先頭になるよう意識した。
そして2番の詩は日本語ではない。リスナーには言葉の意味は伝わらないが、音と音の繋がりがリズムになって四つ打ちと絡むように乗せた。乗っていない。


最終的にはtairaさんのスペシャルな旋律やノイズが加算合成されて次のアルバムに収録予定。
この曲は5月ライブで実演予定。