2023/03/31

(No.2637): 量子の世界を訪なう。

こんにちは。今日は量子の世界の不思議についてのお話しです。
嘘のような話だけれど科学的に現実であるところが面白いなと。

以前からかいつまんで量子力学の記事は読んでいたのですが
量子の世界は面白いのでにわか的に書いてみました。
ちょっと違うところもあるかもだけどその辺りは大目に見てね。


「量子」とはものすごく小さい粒。例えば電子とか光子とか。
その量子の世界では不思議な現象が起こります。

その中でも有名な「量子もつれ」という事象についてのお話しです。
「量子もつれ」には主に以下の二つの不思議があります。

不思議その1
「人が観測するまでは全部持ってるのに、人が観測したらひとつの状態になる」
不思議その2
「お互いが遠くなはれているのに瞬時にテレポーテーション」


「量子もつれ」を作り出す
光子や電子を非線形光学結晶という部品に当てると、その光子の持つエネルギーを
50%づつに分けた2つの光子が出力されます。
このペアになった光子はそれぞれ「量子もつれ」という状態になっています。

このペアの光子は角運動量保存の法則により回転する方向(スピンの向き)は
上向き回転と下向き回転、または左回転右回転といったように、
必ず互いに逆向きでのペアとなります。



不思議その1
「人が観測するまでは全部持ってるのに、人が観測したらひとつの状態になる」

ここから、少々ややこしいというか変てこな話になります。
量子の不思議な性質で、そのスピンの向きは我々が「観測」するまで決まりません。


量子の性質として人間が「観測」するまで量子はあらゆる場所に同時に存在し、
いわゆる「波」の状態になっています。
つまり先ほどのペアの光子は「観測」するまでそれぞれ上向き回転と下向き回転の
両方を同時に持っている状態になっています。
(同時に持ってるって言われてもよくわかんないよね)

そして人間が「観測」すると「波動関数の収縮」というものが起こり
「粒」として収束しスピンの向きが決まります。
この時ひとつの光子を観測するたけで、もう一つの光子のスピンの向きも収束します。

いやいや、実は「観測」する前から、スピンの向きは決まっていて、
人間が「観測」したときに初めてそれを知るということなんじゃないの?
と思ってしまいます。
しかし、そうではありません。
繰り返しますが量子の性質は、
人間が観測する前はあらゆる状態が同時に存在」しており、
人間が観測するとその中のひとつの状態に収束する」のです。
。。不思議。


なお、「二重スリット実験」という有名な実験もあるので
ググってみればもっと詳しくわかります。



不思議その2
「お互いが遠くなはれているのに瞬時にテレポーテーション」

光子ペアの片方を「観測」すると、瞬時にもう片方の光子も同期して
スピンの向きが決まります。

ペアの光子の距離を遠くに離してみても同期します。

実際の実験ではペアの光子のひとつを地上に、もう一つを人工衛星までという距離の
実績があるそうです。

これだけ離しても、光子ペアの片方を「観測」すると、瞬時にもう片方の光子も同期して
スピンの向きが決まるのです。
どんなに離れていても見えない何かの繋がりがあるのでしょうか。

この現象を量子テレポーテーションといいます。
しかもこのとき光速を越える速度で同期するというのです。
。。不思議。


これを応用すれば遠く離れた場所へ瞬時にテレポーテーションできるのでしょうか。
現状は量子という極小の世界の非生物環境ですが、
タンパク質の分子などの比較的大きな物質でも可能となれば、
将来「どこでもドア」のような装置が出来るかもしれません。知らんけど。