2015/05/30

(No.2346): チェーン調整と5mmネジの行方


我が六級改号別名ducati m696之助何某のドライブチェーンのたるみが今月頭くらいから気になっておったのでこのタイミングにてドカ屋さんを訪なう。

チェーンのテンション(張り具合)はバイクによって様々であろうが、筆者のチェーンは以前と比較すると若干伸びてしまったような塩梅で、リアスプロケットから下方に伸びるチェーンが重力でたるんでいるように見えなくもない。そういうわけでドカ屋メカさまに確認調整をお願いするのだった。

30分ほどで調整完了。メカさまのお話によるとモンスターは走行中のリアサスペンションが下がった状態のある部分の張り具合を基準として調整するとのことで、それは無人で停車中の状態で目視する場合、チェーンは若干たるんでみえるというのだった。だから、筆者の場合も概ねそういうことになるのだが一応張り具合は適正に調整してもらった。

ちなみに筆者は大きな勘違いをしていたのだが伸びたチェーンの調整はチェーンの”コマ”を詰めるのだと思っていたがそうではなく、リアシャフト、フロントスプロケットなどの位置を調整することでチェーンの張り具合を調整するのだそうだ。
そんなの常識じゃん。という声が聞こえる。聞こえるぞ。


さて、そんな話をメカさまと六級号の周りでしゃがみながら話していたら筆者は変なものを車体に見つけた。
「あれ、これネジ?」
左側エンジン下部の部品と部品の隙間にネジが一本”挟まって”いるのを発見する。
「ネジが落っこちてる?なんか落ちてます」とメカさまに指し示す。

メカさまは挟まっているネジをつまみあげ、「これは5mmネジですねぇ、ありゃーなんでこんなとこに挟まってるんだ。このネジを使ってる部分はエンジンまわりだとヘッドあたりですけどネジなんか抜けてませんよね」
「えー抜けてませんね、どこだろー」
といいながらメカさまと二人で左右エンジンまわりをつぶさに観察しはじめる。

「特に抜けてる部分はありませんね。5mmネジはトルクかける部分では使ってないので問題はないとは思いますが、まーなんか気持ちは悪いですよね(苦笑)、あとはECUの基盤止めてるネジとかこれですけど、それもまぁ考えにくいですね」
「一体なんでしょう」
「うーん、たぶんですけど、前に整備した時に付けようと思ったらネジが見つからなくて新しい5mmネジを使ったんだと思いますよ。それがここに落ちて挟まってたことがわからなくて」
「あーなるへそー、そーかもしれませんねー」

という結論になって筆者は涼しい顔で帰路に着いた。



まー37000Kmも乗ってりゃネジの1本くらい外れちゃうよね。
えーこまるー












2015/05/26

(No.2345): D寺の出来事


S県H市に存するD寺。日本でも有数の汽水湖であるH湖を南に臨み、K山の稜線に沿うように建っている。八百年前の山門が麓の平地に在り、そこから境内までは登り斜面をだいぶ歩く。
D寺を訪なったのは昼を少し過ぎた頃だった。射すような日差しが五月とは思えぬ暑さである。蝉の声がしないことが夏ではないとわかるくらいだ。この暑さに加え平日の昼ということもあり、私の他に参拝する者はいない。

本堂へはさらに階段を登る。登りながら右手を見ると山の斜面を利用した墓地となっている。さほどの広さはないが古来から周辺集落の菩提寺なのであろう、古い墓が多い。とはいえ、真新しい墓石も点在している。つまり現在もその機能は続いているのだろう。

本堂も山門同様古く、承元年間というから八百年以上は経つ。しかし近年修復や補修を行ったのであろうか、お堂本体の朱塗りも色あせてはおらず、装飾の色彩もまだ鮮やかである。




境内には鐘撞堂をはじめまたいくつかの分祀によるお堂も建ち並んでいる。こちらは時代がずいぶん経っているそのままという風情で、風雨にさらされ建物が風化し白茶けている。

本堂でお参りを済ませ、境内をゆっくり一周りする。本堂のある高台からは麓が眺められるが、それほどの絶景ではなくすぐ下の墓地が視界に広がる程度だ。


ふと墓地の一点に目が行く。
苔蒸した鏡餅のような形をした相当古い墓と思われる前の階段状の石の上に、五〜六歳くらいのおかっぱの女の子がちょこんと座っているのを見た。明るい色のワンピースを着ているように見える。お墓参りに来たのだろうと思って辺りを見てみるが大人の姿がない。いや上から見渡してもその女の子以外、墓地には誰もいない。

一瞬、ぎょっとなった。
何故墓場に子供が一人でいるのだろう。今日は平日であり今は昼だ。学校や幼稚園はどうしたのか。だいたい大人がそばにいないのはおかしい。
女の子は私に気付いていないようで下を向いたまま足をぷらぷらさせている。

あ、そうか、きっとD寺の子供なのだ。今日は学校は休みなのだろう。私はそう思うことにして本堂の方へ戻った。
境内の鬱蒼とした木々の影で涼む。炎天下とはいえ、そよぐ風はひんやりと気持ちがよい。木陰は一層涼やかだ。しかし先ほどの子供はいつも一人で墓場で遊んでいるのだろうか。いや待て、お寺の子供ならそういう遊びもありか、などとつらつらと想う。

ひとしきり休んだので、私は本堂を後にし登ってきた階段を下りはじめた。しばらく降りて墓地が左に見えてきた。さっきの女の子がいなかったら、それはきっと帰ったのだ。そう思いながら女の子がいた方向を見る。

まだいた。
墓石と墓石の間からちらちらと見える。今度は立って何かしている。水桶がそばにあって、どうやら柄杓で水を墓石に掛けているようだ。ちゃぽんと水の音がする。カコンと柄杓が桶に当たる音もする。それを繰り返している。

日陰もなく暑くはないのだろうか。まぁ水があるのだし大丈夫だろう。そう思いながら階段を下りた。

その時ふと気になった。
さっき本堂の方から見た時、女の子のそばに桶などなかったはずだ。しかもこの短い時間で女の子が一人で水を入れた重たい桶と柄杓を担いでこの階段を登ったというのか。
立ち止まって少し考えたあと、私は踵を返して再び階段を登った。

もう一度見て、もし女の子がいなかったら、それは、もしかするのかもしれない。何故ならこの階段を使わなければ帰れないからだ。当然女の子は階段を下りてきていない。
ここまで来ても水の音は聞こえない。もしやと意を決してその墓石の方を見る。



女の子は、いた。
まだ水で遊んでいる。

私は納得してお寺を後にした。





2015/05/22

(No.2344): deweyの現在の進捗を殴り書く巻(106円(税込)のローソン緑茶1Lパックを一気飲みしながら)


dewey相方taira士の令姉さまよりおまいらの描くブログは一言も意味がわからぬという有難い詔を賜ったのでオールトの雲に向かって片膝座りし太ももにエイエイとコンパスの針を突き刺したところにございますこんばんはエフオピです。

deweyの2ndのCDのアレですが、ミックスダウンをお願いしている超多忙鎮Z音響技師総長に2曲分のファイル群を送りつけ、残りの2曲は役職なしヒラ窓際族エフオピの手淫の一環として執り行う手筈となっております。る。
(訳)
dewey 2nd CD 録音快調

deweyのライブのアレですが、可能な限り新たなライブ構成を図りそれに向けた準備仕込み作業の夜はもう眠くて眠くて途中で気絶する的な本腰を入れている皐月の夜でございます。
(訳)
dewey 6/5 - 6/6 Live 仕込み快調



2015/05/19

(No.2343): ふた羽目のツクグロウ鳥といふ


ここゐらで一服(いつふく)ゐたしやせう。ときに君方達はツクグロウ鳥を眼たことがおありやすかね。どげな鳥と御問うておゐでと想うておりやすが、どげな鳥もこげな鳥も行き先知らづでありやす。ゐや何、白状に及ぶとげすね、拙は見紛ゐならづも拝観仕りやした。と申ほしてみましても、ふた羽目の其のツクグロウ鳥でありやすがね。ひと羽目はとつくのとふに空高あ々く、ほら、あのはちぶんぎ座ν星の角を今曲がったてえところでげす。
ふた羽目のツクグロウ鳥はまだ駕篭の仲で繕うておりやす。ふた羽目のツクグロウ鳥はよ(四)つに別れて啼くでげす。
すなはち

ひとつは、ぜうこゐぜうこゐ
ふたつは、さくさうさくさう
みつは、はなあめはなあめ
よつは、かんせうかんせう

どれほどの高見へ誘のう鳥か、君方達へ御期待を乞ほてみやうと想ゐやす。

release.2015.summer = dewey.2nd.mini.album.CD("complexitate")


2015/05/17

(No.2342): ビャビャーと録音(録音スタジオ風景)


土曜日、deweyのアルバム制作でスタジオでレコーディング。いつもの代々木リハスタ最上階のある部屋はレコーディング用のスタジオになっており、卓はMackie 1402VLZ4、モニターSPはYAMAHA MSP5 STUDIO、その他にキューシステムなどが標準で設置されている。
マイクプリなどは筆者所有のBEHRINGERの真空管プリアンプMIC2200と一番最初のBEHRINGER製品であるAUTOCOMというコンプを持参。このマイクプリは無音時にシーというノイズが乗る。全く問題はない。
レコーディングといっても、二者が打ち揃って行うのは歌録りの時のみである。そして当然歌うのはtaira師であり筆者はもっぱらtwitterとingressとねこあつめに余念がない。






2曲分のボーカルトラックをビャビャーと録音。非常に芯のある安定した歌でパッケージにふさわしい。重要なことは細かいことを気にしない潔さだ。美しい。
今回のアルバムはこの歌録音したうちの1曲と別の1曲のミックスダウンはある有名レコーディングエンジニア(キーマガwinter1月号特集記事に出てる)の方に発注した。どんなミックスになるのか今から楽しみである。

さて次はライブの仕込みを。



2015/05/15

(No.2341): 冷却水のキミ。


冷却水のキミ。1と2の間には5日間の時間の経過がある。エンジン始動はゼロ回。つまり停めていただけの状態であるにもかかわらず目に見えて「減っている」のがわかる。
しかしだ諸君。エンジン下部の地面には何の水の跡がないのだ。且つ、エンジンルーム内をくまなく探したが水の漏れている痕跡は発見できなかった。だいたい、6日前に訪なったフィアットディーラのメカニック様でさえも圧をかけて調べてみたのですが漏れている箇所の特定ができませんでしたまた下がってくる(リザーブの水の位置)ようなら水道水を足してください。と言った。

冷却水のキミ。すくなくとも来週のパンダリーノの往復までは大丈夫でいてください。


1 (5日前)



2 (5日後)





2015/05/13

(No.2340): 怒涛の数日/deweyの予定


月曜の朝おはやうございますと仕事場の扉を開けると既に出勤している数人が一斉に筆者の方を見る。隣席のSくんが電話でどこやらと慌ただしく受け答えしている。これは何かあったなと直感す。皆が口々に筆者にあらましをまくし立てる。
それが始まりだった。

青天の霹靂を 地でゆく如く朝一からどかんどかんと爆発し放題。砲撃は鳴り止まぬ。しかし我らも意外の落ち着きをもってすぐさま原因究明し対応の手はずを整えた。展開に多少の時間は要するものの昼過ぎにはほぼ終息に向かった。

ところが調査の一端から違う問題を発見した。しかもその問題は朝のそれよりも強大で最悪なシナリオを想定すると想像を超えるロックオン状態になることもわかった。一時は史上最悪の地獄絵を描くのだろうかと覚悟もしたが紆余曲折し結果的に状況は好転、問題は問題の意味を事実上消失した。

V字回復を体現。しかしまだ予断は禁物。きんもち。




そんなきんもち中でも今週末からdeweyの作業が目白押しである。
先ずは2ndミニアルバム用のレコーディング。そしてアルバムのうち2曲分のデータを切り出してあのCZ録音技師様へ送付予定。ミックスダウンをお願いしている。
その後、6/5、6/6のライブの仕込みアンド個人練習。リハスタは6/5当日のみなので事前の個人リハは必須(うそ)



2015/05/07

(No.2339): 晃一郎と吉之助(連なる提唱会)


まるで夏のそれと見紛う日差しに晃一郎はしきりに首の汗をぬぐっている。照られてじりじりと暑い。東京市電の上野切通停留所で降りて表通りの辻を曲がると晃一郎の住処はすぐだ。その家の階下は道具屋で二階の六畳に間借りしている。その二階で待つ吉之助へ早く報せてやろうと晃一郎の足は急いた。

話は一時間ほど前に戻る。

銀座尾張町のカフヱ”コンプレキシテアーテ”で晃一郎は月読栄堯郎と向き合っていた。互いの青地金花詰に注がれた珈琲はだいぶ温くなっている。

「するってぇと何かい、奴らぁ提唱会を二日間も続けざまてぇやつかい」
「晃一郎くん、君ね、さう藪から棒に言ひ募るもんじゃぁなゐよ」
「こいつぁ驚れぇた、何がってそうだろうよ、ついこの前(めぇ)までまだ次の提唱会は決まっちゃいねぇってそう言ってたじゃねぇか」
「晃一郎くん、君ね、かうゐふものは急転直下さね、蓋を開けて見なけりゃわからなゐんさね」
「だいてぇ、奴らぁたった一回の提唱会ですらぁやるときやぁ何カ月も前(めぇ)から右から左へとご託並べやがるれんじゅうだぜ、それをおめぇ、しかもたったひと月あとのあたまに二日も続けるなんざぁ、どんな風の吹きまわしなんでぇ」
「晃一郎くん、君ね、彼らだとてね、さうゐふ時もあるんさね、或いはぁ、何をか腹にあるのやもしれぬん」
「こちとらそれぁ聞くなり金玉袋が縮みあがっちまったってのに。。。おい、まさか、元老院の差し金てぇことぁねぇだろうな」
「晃一郎くん、君ね、ちょいと、その名を口にしては憚られるでげすよ、さふだとしてもさね」
「げ、元老院が関係してるってぇことかい。。えれぇことになっちまった。。」

そこまで言うと晃一郎はすっと立ち上がりふらふらと店のドアの方へ歩み寄った。
「晃一郎くん、君ね、ちょいと、どこにゆくのさね、話はまだすんじゃぁおりやせんよ」

月読栄堯郎の声が聞こえないのか、晃一郎は思い出したように突然店の外に出て行ってしまった。誰もいなくなったテーブルに一人取り残された月読栄堯郎はひとりごちた。
「晃一郎くん、君ね、もう遅いんだわさね」

そう言い終えた月読栄堯郎の身体は徐々に透けていった。気付くとテーブルの上には二つの青地金花詰だけが残されていた。珈琲は既に冷めてしまった。




dewey 提唱会 報せ

・2015年6月5日(金)  場所: 大久保 ひかりのうま
・2015年6月6日(土)  場所: 代々木Barbara


dewey
http://www.deweyjp.com


2015/05/05

(No.2338): 壱は舫わず 弐はdewey 


(壱選)
嘗てこのような過酷な航路があっただろうか。復路、時間の読みが甘かったといえばそれまでだが、19時で未だ250km圏外であり、そして追い討ちをかける突然の豪雨。あのような凄まじい豪雨の中を高速で駆ることは久しくなかった。思わず笑いがこみ上がる。革のパンツとはいえ水が浸透し中のパンツでさえもぐっしょり。まして左足の靴の中はちゃぽちゃぽ音がするほど。

しかも航路上で最上高度を駆るタイミングと重なり、体感温度は摂氏5度を下回った。雨の後は低気圧由来の暴風に見舞われる。
結果午前3時着。身体はボロ雑巾の如く笑う、しかし心は晴れやかだ。




(弐選)
既にtwitter経由でライブ情報を告知しているのでこちらでもいつものアレでナニする。
すなわち

dewey ライブ告知

・2015年6月5日(金) ライブ 場所: 大久保 ひかりのうま
・2015年6月6日(土) ライブ 場所: 代々木Barbara

dewey 2days どちらでも楽しめますようにセットリストはそれぞれ若干変える予定です。


dewey
http://www.deweyjp.com


2015/05/01

(No.2337): 壱はdewey弐は舫う


(壱選)
先日、購入後20年以上も経つエアコンの室外機ファン音が著しく喧しく、こうりゃ辛抱たまらんと万能潤滑剤クレCRC5-56を室外機網越しにファンモータ軸へブシャーと噴射したところ俄かにスルスルと音もなく回りだしたらメール受信トレイに別日お願いしていたライブオファーが届いた。
一虚一実で着地先の見えぬ闇を手探りしていたが、シュメールの女神イシュタルの魔力か神田明神の少名毘古那之命の恩恵か、この滑らかなる所作にトンネルを抜けるか如く物事が決まりだした。果たして本懐を成さん。
(しかも案の定放った矢がほぼ一箇所に集まってきて、また首を絞めかねない状況も起きそうな塩梅式というか起きている)

現時点で発表できるdeweyに関するお知らせは以下の通りである。


・2015年6月5日(金) ライブ 場所:大久保 ひかりのうま 
・dewey 2nd ミニアルバム“complexitate”2015年8月リリース予定
(サウンドエンジニアリングをある人に依頼すべく現在交渉中)





(弐選)
一昨年のケプラー22bへの騎航ではその星系周囲に舫う33のポータルのうち10ほどを巡った。今回は凡そ17ポータルを巡る計算。航路計画は純度の高いoggole製ケプラー星系重力地図に基づいてはいるが距離の試算は航路上の様々な障害要因を加味していないため「ぶっちゃけいきあたりばったり感」は否めない。

2エアクール696cm3デスモドロミックを搭載した吾が六級改M696号にエンジンオイルの注入が完了したようだ。今回のオイルはshell advance ax7を使用。
ではしばらくここ(地球)を離れるので。