いよいよフィアットの章へ。
そのお店は高級イタリア車を多く扱っているディーラーである。つまりフィアットはどちらかといえば、いや絶対的に「高級」ではなく「庶民派」の車メーカーだ。その高級車ばかりの中に世捨て人のごとく一台だけポツンと新古車としてフィアット・プントが売られていた。
フィアット プント HLX(FIAT Punto HLX) というグレードで、いわゆる2代目プント188系の前期型である。
5ドアハッチバックで、1.2L 直列4気筒DOHC16バルブエンジンにトランスミッションはCVTスピードギア、右ハンドル。色はメタリックの赤っぽい色だった。同じスペックでELXというグレードがあるがそれの上位版(若干の装備とインテリアが違ったと思う)とのこと。
CVTは好きではないが、初フィアットプント、試乗して自分の直感に聞いてみようと思った。第一印象は「滑らかなクルマ」だった。フィアットってもっと泥臭い感じ(失礼!)かと思っていた。CVTだからか、加速がすごかった。そして意外にキビキビ走る。
イタリア車だなー。といったなんかその場のフィアットの雰囲気に飲みこまれ、気が付くとフォルクスワーゲン・ポロの下取り査定をしてもらっていた。即契約。
我々の世代でフィアットで思い浮かぶのは、チンクエチェントやフィアット126、そしてパンダ、X1/9、リトモなんていうのもあった。どれも1960、70、80年頃の好きなフィアット車だ。
イタリア車は電気系がすぐ壊れる。などという都市伝説のようなおかしな偏見も根付いていたが、アバルトに代表されるように、一方では強くやんちゃなイメージを持っていた。
初イタリア車、初フィアットという高揚感は収まるところを知らず、あれほど2ペダルを避けていたにもかかわらず、プントは運転の楽しさを享受できる素晴らしいクルマだった。
流石フィアットである、キビキビした走りの中に70、80年代のやんちゃなイタ車の香りがする独特なオーラを纏っていた。
そのオーラの奥には前車のフォルクスワーゲン・ポロと比べてわかる圧倒的なペナペナ感。室内の密閉度合いも少ない。イタリア車だなー。
そして、なんちゃってマニュアルモードというものがあり、CVT(無段変速)を勝手に6速に立て替えて手動でシフトレバーをアップダウンしてギアを切り替える式もできた。が、これはかなり運転しずらくてお粗末だった。しかしこういうぎこちなさを含めて許容できてしまうあたりイタリア車っぽいと感じていた。(思い込み100%!)
右は旧友Nの乗るアルファロメオ147
真ん中で仁王立ちしているのは当時の筆者
車検はフィアット・フェスタの主催であったS県にあるフィアット専門店へお願いしてみた。というのも、プントを購入したお店がかなり遠かったため頻繁に通うことができず、日々のメンテナンスなどでみてもらうお店も近所になかったからだ。しかしこのフィアット専門店も筆者圏内からは比較的遠かったので手軽に行くことができなかった。
そのときはHLXでも大丈夫かと勝手に思っていたので完全に自分の失敗。
(このテールランプは後年、ハッチャキ氏へ献上した)
それまでパンダはいわゆる2代目ニューパンダとしてラインナップされていて気にはなっていた。テールランプの相談と併せて、この6速マニュアルのパンダについても聞いてみよう。そうしよう。
そして筆者の車歴史上最上位ランクインとなるフィアット パンダ 100HPのお話は次回。
上述にある写真
旧友Nはいまだにこの写真にあるアルファロメオ147に乗っている。
この当時は綺麗な赤いボディカラーだが、現在は色褪せて剥がれ落ちてひどい状態になっている。本人は直すつもりはまったくなく、逆に経年劣化でいい味が出てきていると言ってる。わかってるなー。
