2024/07/19

(No.2665): 床屋を訪なう。(罵倒編)

いつもの床屋さん。
今日は久々に大柄な店長さんぽい人。
もうだいたい所作の予想はつくので
いまさら口角があがる心配もあるまい。
どれほど乱雑に扱われるのか身構えておくくらいだ。

しょっぱなの熱タオル頭巻きでは
前回同様タオルを頭に乗せたまま怪力でぎゅうぎゅうと
頭全体を押さえつけられる。
知ってたし。
僕、だいじょうぶ。

散髪。
いつも通りの感じで乱雑に進行する。

そこへ高校生くらいの男の子が入店。
隣の椅子へ座る。
ここの床屋さんに入ったのは初めての様子。

もう一人の理容師さんが担当され「どうしますか」と聞く。
「えーと、ごにょごにょ・・」高校生くんの声が小さくて
ほとんど聞こえない。

「それなら、けっこう短く刈り上げしておいた方がいいよ」
「え?刈り上げですか!?」
「そうしないと、伸びたときに合わなくなるよ」
「えーでも刈り上げはちょっと。。」
「いやー大丈夫よ、あんなに白くなるまで刈り上げないよ」

と、僕を指さして笑う。

すごい!いじられた!
こんな床屋ないぞ。
お客に向かってその言いぐさ最高過ぎる!

僕の担当してた店長さんぽい人は無表情で
さらにバリカンで刈り上げてきた。
僕は口角があがるのを抑えるスキルがつきはじめた。

そして洗髪後のびしょ濡れ通常運行を通過し
髭剃りでは首を絞められる。

退店時、ありがとうございましたーのレスポンスに
お世話様でしたーと言うはずが
お疲れ様でしたーと言ってしまった。