2024/01/31

(No.2648): クルマ奇譚(トヨペットコロナマークII 編)

 前回のあらすじ


1983年6月。
母親の知人から廃車にするつもりだったという
トヨペットコロナマークIIを譲られる。
たぶん2代目マークIIだったと思う。

何年式か覚えていないが走行距離は10万キロを超えていた。
廃車予定だったとはいえそれでも10年落ちくらいだったのだろう。
4ドアセダンで車体色は白、4速フロアシフト、
後部屋根側が黒のレザーっぽいもので覆われていた。

今思えばなんと貴重な車だが、
二十歳の筆者にとってはダサいおぢさんカーだった。
そこでせめて車体を塗り替えようと思った。
赤と黒の車体補修用スプレー缶を数本買ってきて
何の下地処理もせずに車体に直接スプレーを吹いた。
ロシア・アヴァンギャルドに傾倒し始めていたので
赤黒のツートンにしようと思ったのだ。
数本のスプレー缶くらいで車体全体を塗装できるはずもなく
結果は子供の悪戯と思われるほどのムラのある酷い出来だった。

そんな悪魔のような車体色になったコロナマークIIを
譲り受けて僅か数か月後のこと。
友人の山梨県甲府市のアパートの敷地内で
左側前ドアが少し開いているのを知らずにバックして
石に引っ掛けてしまいドアが落ちた。
このままじゃ東京に帰れないので
ドアをはめて落ちないようにガムテープで貼った。

その甲府からの帰り道、
今度は突然ギアが1速にしか入らなくなった。
甲州街道を1速でノロノロと他車に煽られながら走った。
ようやく地元に戻ってきたときは夜中だったか明け方だったか。
あと少しで自宅だという最後の最後に警察の検問で止められた。

1速しか入らないうえにドアにガムテ、
車体は赤黒ムラムラツートン、
運転者は目の下クマ持ちのテクノカット。
検問で止められない方がおかしい。


ドア修理、トランスミッション修理でウン十万円の見積もりを
潔く投げ捨て、そのまま滞りなく廃車。
何の偶然かそのタイミングで母親の別の友人が
クルマを乗り換えるんだけどエフオピ君いる?
と言ってきたのだ。

確かあのおばさんは日産フェアレディZに乗っていたと思う。
え?まじで?フェアレディZもらえるのか!
と興奮したが果たしてその車は三菱のランサーセレステだった。

三菱ランサーセレステ編へ 続く


車歴参考年表

2024/01/04

(No.2647): 2 0 2 4 0 1 0 4 6 1

好き
小津安二郎監督「お早う」「秋刀魚の味」「秋日和」。
つげ義春「ゲンセンカン主人」「李さん一家」「ヨシボーの犯罪」。
沼尻軽便鉄道、草軽軽便鉄道。鉄道模型もナロー。
沈香白檀伽羅お香全般。
水戸納豆、永福町大勝軒ラーメン、パスタ全般、サラダ全般、次点ライスカレー(昭和)。
マニュアルトランスミッション、2気筒、1000cc以下。
細野晴臣「ラップ現象」、高橋幸宏「カモフラージュ」、mouse on mars「sui shop」。
コーヒー、お茶、水。
サイン波のシンセベース。


嫌い
酒、煙草、肉の脂、パクチー。


2024年も宜しくお願い申しあげ奉り候みたいなやつ。