2024/04/10

(No.2661): フィアット パンダ3 の鬼門

 ご機嫌如何ですかエフオピです。

突然ですが
私が乗ってる車はイタリア
フィアット社のパンダといいます。
パンダ史上3代目にあたるパンダなので
俗称パンダ3と呼んだりします。
前車もパンダでした。
前車のパンダは2代目のパンダ2で
3ペダル6速マニュアルの
100HPというモデルでした。
牧歌的なパンダシリーズの中でも
アバルト臭ぷんぷんの
スポーツタイプでした。
(↓前車実車 パンダ100HP)












翻って
今乗ってるパンダ3はほんわかパンダです。
イタリア意匠が詰め込まれた独特の
佇まいで外観デザインは秀逸です。
(↓ 実車 パンダ3)









エンジンはTwinAirという
排気量875cc2気筒。
現代の車とは思えなない
オートバイのようなエンジンで
振動あり音もバタバタですが
高い効率で馬力を叩き出しているので
まったく非力ではありません。
デザインを含め一番のお気に入り。


しかし
そんなパンダ3にも鬼門があります。
それは「デュアロジック」です。


「デュアロジック」とは
マニュアルをオートマチックに
無理やり変える機構のことで
フィアットパンダをはじめ、
フィアット500にも搭載されています。

パンダ3のトランスミッションは
前進5速後進1速のマニュアル
トランスミッションを積んでいます。
そのクラッチとギアチェンジを
人間がやらずに機械で自動化するために
取り付けられた付加装置を
「デュアロジック」といい
2ペダル構成になっています。

従って「デュアロジック」は
一般的なオートマチック車の
自動変速トランスミッションや
無段変速CVTとは全く異なる
仕組みなのです。


この
「デュアロジック」が曲者で
ほぼほぼ故障する箇所として有名なのです。
「デュアロジック」が故障した話は
枚挙に遑がありません。

何しろ、マニュアル車なのに
クラッチとギアチェンジを機械で
操作するようにしてるので
それは無理があります。

最も多い故障は
走行中にギアが入らなくなる
という致命的なものです。
そうなったらレッカーしかありません。

「デュアロジック」の仕組みは
油圧でクラッチ操作とギアチェンジを作動
させています。
その際40~50バールという
高い圧力が必要でその圧力を
常駐させておくアキュムレータという部品が
劣化することにより圧力が維持できず
減圧してしまい変速不能に陥ります。


そして
その修理は概ね
「デュアロジック」アッセンブリー
全体の新品交換となり〇十万円以上
の出費が確定です。

10万キロ走っても壊れなかった
というケースもあるようですが
6万キロあたりから危ないという話が多く、
3万キロ台でも壊れたという例も聞きます。

私のパンダ3は現在3万5千キロくらい。
車検も2回通しています。
そろそろ用心しないといけない時期に
近づいております。
確実な予防策はないらしいですが
デュアロジックオイル交換の際に
くだんのアキュムレータを単体で
交換することが可能ならば
多少延命できるのかなと思っています。


そして別な話ですが
誤解を解くために追記。

私のパンダ3に同乗した方は
止まるときガクンとして
エフオピ運転荒いなーと
思ったことがあるかもしれません。

それは誤解です。

停止速度のガクンとするエンジンブレーキは
私が操作しているのではありません。
全てきゃつ→
「デュアロジック」が操っているのです。


私は普段オートマチックモードでは運転せず
マニュアルモードで自分の意志で
ギアチェンジしています。

ちなみにオートマチックモードで走ると
自分の意図しないタイミングで
ギアチェンジするので車との間合い、
呼吸が合いません。
まるで初心者が運転するMT車に乗っている
感覚になります。

マニュアルモードでもシフトダウンは
自動で操作されてしまいます。
そして全てのクラッチ操作は
「デュアロジック」の制御下で行われます。

なので、
停止速度で1速に自動シフトダウンしてしまい
しかもガツンとクラッチを繋げるので急激に
エンジンブレーキがかかってしまうのです。

急激なエンブレがかからないように
シフトダウンされてしまいそうな
タイミングでニュートラルに入れて
調整することもやりますが
「デュアロジック」が壊れそうなので
あまりやりません。

てか、
もう鬼門「デュアロジック」取っ払って
普通にマニュアルにしたい!


現場からは以上です。


2024/04/05

(No.2660): 床屋を訪なう。(賛美編)

久々のこのシリーズだが、最近書かなくなったのは
くだんの床屋さんへ行かなくなったわけではない。
むしろ月2ペースで通い続けている。
今では顔を覚えられてしまったほどだ。

書かなかったのは特に記する事象がなかったからだ。
いや厳密にいえばこのシリーズで取り上げた数々の
エピソードは毎回のように発生していた。
しかし今では慣れてしまい口角があがることもだいぶ減った。

とはいえ先日訪なった際にちょっとした事象があったので
記録しておこうと思う。


平日の夕方時間帯に入店。
お客さんが混んでいて驚く。
普段この床屋さんで待つことはあまりないのだが
この日は1時間近く待った。
もう少しで閉店時間になってしまう頃合いで自分の番が来た。

担当は大柄な店長っぽい理容師さん。
早速蒸しタオルで頭をターバン巻きにするかと思ったら
今日は無造作に蒸しタオルを頭にボンッと乗せ
タオルで髪の毛を掴み、まるで蕎麦粉を捏ねるように
ぎゅうぎゅうぎゅうと頭を押さえつけるのだ。

痛ッ!何!?と思ったら今度は
タオルで耳を隠すようにしてから
両耳をタオルごしにぐぐぐぐぐと頭蓋骨を破壊するように
両手で押しつぶしてきた。
痛ッ!ぐは!
蒸しタオルで数分間待つ時間がもったいないとみての
時間短縮の技なのだと悟った

頭からタオルをはがすと同時にバリカンで
ビュギュービュビュビュギューイーンと
ものすごい勢いで刈り始めた。
な、なんちゅうスピードだ。
今までにない手早さ。
ハサミのターンになってもその速度は衰えず
腱鞘炎を心配するほどの素早い動き。
シャキシャキシャキシャキと
BPM170の32分ハイハットくらいの速さだ。

閉店時間がもう目の前なのだろう。
早くあがりたい!一心なのが手に取るようにわかる。
これはその後の洗髪・髭剃りは覚悟がいるなと思った。
そう思ったら久々に口角があがりそうになったのを
ふんッと堪えた。


案の定、洗髪はそうとう雑だった。
いや雑というか、作業速度がべらぼうに速いのだ。
制御が失われつつあり手の圧の力が半端ない。
これは命懸けだ。
シャンプーの飛び散り方もすごい。

洗髪後いつものように襟回りをびちょびちょにしながら
起き上がりしなマッサージタイムに突入、
ガーンガーンと頭部を殴打され、一瞬恐怖を覚えるも
文字通り命懸けだなと思ったらふふふと笑ってしまった。

筆者が笑ったことにも気づかず即座に椅子は倒され
髭剃りに移行。
以前、この理容師さんが蒸しタオルを筆者の顔に乗せたまま
5分ほど店の外に出て行ってしまい

帰ってくるまでじっと待っていたことがあったが、
この日は僅か10秒でタオルは解かれた。

ええ?!早ッ!と思ったら笑いがこみ上げてきた。
まずい。
顔面は正式に天井を向いており
何も隠せないあらわな姿のままなのだった。
しかも理容師さんもこちらを見ているこの状況で
口角があがるのは 大変まずい。

ににんがし、にさんがろく、にしがはち
と九九を唱えてなんとかギリギリ持ち堪え
髭剃りも終わった。

そして最後に顔にクリームを塗られたとき
次の試練がやって来た。

急いで雑に塗るもんだから
鼻の片穴にクリームがスンッと入った。
おうふ!
クリーム塗った後、乾いたタオルで
顔を一回拭かれるのがお決まりのコースなので
タオルでうまく拭いてくれるのが一縷の望みだ。
果たして顔を覆ったタオルの端に
鼻穴のクリームがうまいことくっついて取れてくれた。
うおー、やったすごい!
と思ったら笑いの決壊が崩壊した。

完全にぐへへへと笑った状態で椅子が起こされたので
ヤバい!と思わず下を向いていたら、
ぐいッと顔を正面に向かせられた。

鏡に映った筆者の顔は口が波になっていた。