2021/06/22

(No.2605): 無意識の顛末(鎮静剤経口内視鏡検査全記録)

 過日、18年ぶりに胃カメラを受診した。

(15年ぶりかと思ったらもっと前だった。15も18も変わらんだろうとは思ったが3年という長さにはいろいろあるだろう、中学校も高校も3年間だし。しかし中学ってたった3年なのに、振り返ると人生の中でもけっこうな大きな割合に感じている、思いが強い時期なんだろうなと思うよね、マジで、、、えーっと何の話だっけ。)


そうそう胃カメラ。最近は胃の内視鏡というらしい。昔は文字通り太(ぶ)っとい「カメラ」を飲んでいたのでそう呼ばれた。

その18年前の胃カメラは、筆者人生でのほぼ最高ランクのトラウマになっていた。
即ち、黒光する極太コードをぐいぐいのどに突っ込まれて、嘔吐反応しまくりで過呼吸になり白目をむき、腰が抜けた思ひ出。

あの悪夢を、否、夢ではなく現実世界における悪魔の苦痛を再び体験することになるのかと、顔に縦線を施しつつ、予約のための初診に臨んだ。
比較的楽と言われる鼻からやる胃カメラもある病院だったので、お医者に鼻からのやつでどうかひとつとお願いすると
「経口で苦しかった方は鼻からでも苦しいですよ」という詔を発せられ脳天に一撃を加えられた。

てっきり鼻からのやつで楽にできるのかなと思っていたので「え”?なんですと」と、目を白黒させていると
「うちではなるべく患者さんに負担を掛けないよう鎮静剤を使った経口内視鏡をお勧めしています。ウトウトしている間に検査するのであまり苦痛はありませんよ」というではないか。

うむ。確かにその病院のサイトには鎮静剤を使って口から胃カメラのメニューもあったのは知っている。
しかしね君、ぜんぜん眠くもないのに急にそんなウトウトするなんて、ありえんでしょう、普通、ねえ君、実際居眠り運転とかもぜんぜんしたことないし(当たり前だけど) っていうか、やろうと思ってもできない体質なのに、そんなウトウトなんてできんよ君。

鼻でも口でもどちらでもよいですよ、お好きな方でと案内され、”なぁまくさらば たたきゃていびゃく さらばもっけいびゃく”と不動明王真言を唱えながら、結局、鎮静剤+経口内視鏡を選択した。


検査当日。(前の晩いや、初診日からずっと 著しいド緊張状態を継続)
朝8:30に病院到着。

何が恐ろしいって、胃カメラの苦痛もさることながら、
鎮静剤とやらで意識がなくなるっていうか、
眠くなる?っていうか 
そんな、わたくしの今、このばっちり目が冴えている、
緊張のあまり、眠くなど1ミリもない、
このわたくしが、あと30分もしたら眠くなるのか、
という恐怖で胸が張り裂けそうになって、
待合で血圧を測り、
順調に高血圧の結果シートが出力されるのを
わたくしは冴えわたった眼で見つめていたのです。


その病院は内視鏡の専門医なので、リカバリールームと呼ばれる検査後にベッドで休憩できる部屋や、検査前の各種前処置する部屋などがある。

先ずは、前処置する部屋へ入る。大き目のふかふかソファー椅子に座って、胃を綺麗にする液体薬を紙コップで飲む。

すぐに、検査室へ呼ばれて歩いて行く。内視鏡の装置がある部屋のストレッチャーに靴を脱いで自分で仰向けに寝る。
看護師さんが右腕に点滴を挿す。

「まだ眠くなりませんよー。これは水分補給ですー」

そ、そうか。まだ眠くならんのですねと、ひとりごちる。

そこへお医者さんが登場。「宜しくお願いしますー、ではやっていきますね」
よ、よ、よ、よろしくお願いしますと、吃音も順調だ。

「口を開けてください。喉の麻酔ですー」
といってスプレーを口の奥へシューと吹く。

「ごくんと飲み込んでください。苦いですよー。飲み込むとこれ以降唾が呑み込めなくなります」
ごくんと飲み込む。うむ苦い。お、すぐに舌の奥から麻酔が効いてきた。
そしたら、「はいもう一回」といってさらに麻酔スプレーを追加で吹く。


横を向いてくださいといわれ、自分で体を左側を下にして横向きに寝る。

「足を交差させてー、鎮静剤に変えますね」

点滴の途中の管を抜いて注射器を挿しているのがチラッと見えた。あれが鎮静剤かしら。
看護師さんにマウスピーズをつけられつつ、なるほど、唾が呑み込めない。

「唾は呑み込むとむせちゃうので、だらだら出してください」
御意。

顔が横向きなので、マウスピースの口からだらだらと唾液を出す。うふふふ。
看護師さんが「目線はあのあたりに向けていてください」と指をさされた方向へ目を向ける。
ああ、こんなにのどの奥が麻酔で感じないから、このまま意識あっても苦しくないかもしれないなーと思った。


??気付くと、別の部屋で仰向けに寝てる。
各ベッドがカーテンで仕切られている。リカバリールームだろう。右腕の点滴はまだしているが、水分補給のパックのようだ。

すわ!えッ!??? 終わったのか?
胃カメラ おわったのか? まったく記憶がない!マジか!すげーな鎮静剤。

記憶がないので胃カメラ受けたという実感がまったくない。胃や食道もまったく違和感は残っていない。ただ口の左側あたりに涎がかぴかぴになってたくらい。
すげーな鎮静剤。

それにしても、眠いというか ぼーっとしている。でも眠いとは少し違うような。
こうして目を閉じて寝てるのが、あー気持ちいい。

だんだんと頭がはっきりしてきた、ところに看護師さんが表れて、点滴を外してくれて終了。

ベッドから起き上がるとき、フラッとしたけど、頭はすっきりしていた。
その後、普通の待合で待ってから、検査結果を聞く。すべて異常なし。
時計をみたら10:30頃だった。90分くらい時間が飛んでいる。

帰宅してからお昼を食べたら、急激に眠くなって2時間ほど眠ってしまった。
すげーな鎮静剤。


2021/06/02

(No.2604): 無意識の無計画/(番宣含む)

ちぎっては投げ、投げてはちぎる段ボール。いざ梱包の段に透明テープの端を見失い、先端出すのに20分。1分1秒を争うわけでもないが、作業を阻まれてぐぎーと唸る。ひとしきり出荷業務。メルカリ。


その軍資金を充てに、計画は実行されるはずだった。

しかしそれは無計画として実行された。
すなわち計画の計画としての本懐は成さず、計画としての計画は実行されず、まったくの無計画という状態において、それは実行された。

「あれだよね、計画としてはさ軍資金貯まったら満を持して、これをこうしてカートにポイって入れるでしょ。うんうん」
「そんでさ、精算へってボタンを、こうしてポチっとするじゃない。そうそう」
「最後にこの実行ボタンっつうやつをさ、クリってしたら、買えるんだよね。この感じいい絵だよね」

クリック

「あ」
「あ」「満は持していなかったね」



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偶然性による音の連続体がいい。思いもよらぬ音の出現に心踊る。次の展開は作者の思いもよらない方向へと広がる。
(よくわかっていない)

それで果たして作者と言えるのかと罵られる期待も醸し出しつつ、こうして音楽は創られてゆく過程を表現したい。
(よくわかっていない)

その場で創り出す音と音の隙間を作ったり埋めたりする作業と感性。
(とか言いつつよくわかっていない)


2021/06/26 土 バルタザールの連弾

出演:dewey みどりこいとうduo 会場:大久保ひかりのうま(open17:00/ start17:30) 配信:17:30〜 会場限定15名 要ご予約:¥3000+1d ご予約、配信、投げ銭はこち
https://hikarinouma.blogspot.com/2020/06/blog-post.html?m=1