2016/07/26

(No.2470): 17年目のフジロック


筆者は今年で連続17回目のフジロック。17年も皆勤でしかもほぼ全日程。

よくフジロックは金がかかり過ぎると言われるがチケット自体は言うほど高くはないと思う。なぜなら外国アーティスト単独公演でも8千円くらいするのは普通だし、フジロックは3日間200組以上のアーティストで、通し券、早割なら3万前半だし早割外れても早い段階なら3万円台で買える。この価格はまぁ許せる範囲。
とはいってもその200アーティストのうち99%は知らないアーティストばっかりなんだけどねー愉快。

むしろ金がかかる元凶は宿代だ。キャンプなら宿代はほぼかからないから若さと体力に自信のある方にはオススメ。これで君もフジロッカーの仲間入りだ。
筆者はもう年齢的にキャンプでは体力と精神力が持たない。寝るときはハードウエアの構造物の中でぬくぬくとしていたい。だから勝敗は如何に安い宿を確保するかに尽きる。


そんな20周年フジロック2016、今年の筆者ベストアクトはこれだ。






James Blake


JamesさんはProphet '08を弾きながら歌う。芯のある、コシの強い歌声。正確なピッチ。そしてドラムの人がコンピュータのような正確なビートでエレドラムを叩く。その音的にはまるでTR808のようで。ギターの人もいわゆるギターを全面に出すのではなく、シーケンスフレーズを弾くごとくのアルペジオ感。
とはいえたぶんCDだけ聴いたらピンと来ないと思う。ライブならではのテクノ感だった。人力テクノ。



SQUAREPUSHER




自作のソフトウエアとのことだがMax/MSPチックな音象。そのソフトウエアで作られたバギャバギャ系電子音塊によるビート。空気振動の感じられる低周波による爆音重低音から、グニャグニャ系変態音響まで速めのBPMで攻める式。
曲間はファイル読込時間あり。その間は曲間用サウンドと映像が流れる。その映像が自作ソフトウエアのインターフェイスをキャプチャしたものなのか、しかし見ためMax/MSPだった。最終曲前後の超絶ベース演奏も圧巻。
終演後の機材テーブル近影。↑



電気グルーヴ




スペシャルゲスト枠とのことだったのでお祭り感満載。VJ映像もフジロック用に制作したようでフジロック20周年記念スペシャル版だった。
実は筆者はあまり詳しくないが90年代の古い曲を数曲やっていたようでクロージングアクトとも重なって終始大盛り上がり。VJ映像で卓球氏の手元の様子がたまに映るのだが、MIDIコントローラやドラムマシン?グルーブボックス?も見えてシーケンスのLEDが走っているのが見えた。
弾力ある卓球リズムは流石の貫録。
途中卓球氏がショルダーキーボードみたいに弾いてたYAMAHAのシンセ、気になって調べたらreface CSだった。久々に気になる機械。ショルキーということではなくシンセ自体の音と仕様に琴線弾かれた。



寺田創一



日曜レッドマーキー25時に、あの寺田さんが観られるなんて。実はOmodakaしか拝見していなかったが寺田ハウスを初めて体験。お洒落な上モノとブーミーなキックで最前列の外人さんもノリノリで踊る。
手元にカメラを設置してキーボードを弾く様子を映像で流したり、曲名を書いた細長い紙を映したり、その映像を手動オペレーションで画像エフェクトしたりしていた。とにかく印象的だったのは終始満面の笑顔でプレイしてたこと。皆も笑顔になって踊る。
ところで何かの機械を弄って、上モノをコントロールしていたがあの機械はMIDIコントローラだろうか。



トミー富岡



土曜18:45 苗場食堂
ついにトミー富岡さんが正式にフジロックにブッキングされた記念すべきステージ一発目。筆者のトミー富岡さんの初体験は2014年のフジウジからだった。
正式ブッキングにもかかわらず、そのフジウジやバスキャストップと同じくらい、いやそれ以上にエロネタ満載できれっきれなステージだった(笑いが)。ギター演奏も上手いし、歌なんかモノマネ本人よりも上手いのではと思うくらいのスキルの持ち主。佇まいも絵になるよこの人。
漫談家?芸人?とか思っちゃうけど、ミュージシャン。


2016/07/20

(No.2469): 7.19 ライブ後記(驚愕。初スワップ体験)


ライブ当日のスタジオリハ&ゲネプロは特に何の問題もなく進捗し、出音良く且つすこぶる調子の良いモニターの塩梅に相好を崩した。
やれ同期しないだとかズレてるだとか拍が取れないだとか音が聞こえないだとか、やれUSBが、やれAbletonLiveが、MBP家に忘れてきた、などといった定常的な出来事がなく、僕らは粛々と本当のリハーサルができる幸せを噛み締める。

とはいえ、一点、こんな事象はあった。
マスター側のAbletonLiveで1024小節を超える地点にロケータを移動させるとスレーブ側は1小節に戻ってしまう、という現象に遭遇する。当初バグだと思っていたが調べたところ「仕様」のようだった。マスター側を1小節目から再生させた場合は1025小節を過ぎてもスレーブ側は追従するので、今のところは問題にならない。
deweyのライブは基本的には一度コンピュータをスタートさせたら終演まで止めないのだ。止められないのだ。

そんなアレで、勢い勇んで本番に臨む。

一曲目の「porali」は今回初お披露目の8ビートクラシック系テクノポップ。
ボコーダーヴォイスが乗っかるとなかなか粋な感じの曲なのに、開始早々筆者のMicroBruteのシーケンサーが同期していないことに気付く。
どわ、MIDIケーブル繋ぎ忘れてた! 
慌ててMIDIケーブルを繋ぎにかかる。曲はどんどん進行してボコーダーパートに入ってしまった。前半、歌えなくて結局すっ飛ばす。後半はボコーダー入れられたがせっかくの初お披露目だったのになんか生殺し的な出来だった。筆者的には。
taira准将は気付かない感じだったので筆者のしどろもどろ加減はわからなかったかもしれない。

それでもその後は楽しく良く出来たと思う。

そしてnos gywnというウエールズ語のポップでない変なテクノ曲でボコーダーをやってる途中にマスター側(筆者側)のバックトラック音が一瞬消えた(飛んだ?)。
びっくりした。
幸いに飛んだ後もtaira准将の同期は確立されたままだったので取り敢えず大惨事にはならなかった。


ライブ翌日、メールにてdeweyテクニカルサポート会議を実施。
taira准将の調べではどうやらMBP処理過多によるスワップしまくりでSSDがプチフリーズしたのではないか、ということが原因との結論を得る。確かに1000小節を超えるほどの大きなAbletonLiveプロジェクトファイルで、且つ映像再生し且つその映像を別のディスプレイ(プロジェクター)へ送っている、その状態で1小節目から再生していくとだんだんとメモリを食い阻み枯渇し、スワップしまくる、そしてプチフリーズ。なるほど。

次回はこれを教訓にファイルを分けてアレしてコレする予定。


それにしても四谷ロータスのElectric Lotus Vol1での共演者皆様の多種多様なエレクトロニック音楽はとても楽しめた。
Yutaka Yanagiさんの電子音塊のセンス。オープニングでオウテカを思い出した。
miku+ifさんのキャラクタとして確固たるものを感じるパフォーマンス、ちゃんと世界観があり、歌唱の上手さもさることながらトラックのかっこうよさ、キック音が好きな系統だった。
Hello1103さんのこれまた独特な音世界を作ってるし、elektronドラムマシンの使い方と存在感も非常に合ってて、硬派なビートに柔らかい女性ボーカルの色彩が素敵。
ほんとう、みなさん格好良い音楽をやっている。勉強になるなー



で、今年もまた、こっちの勉強もしてこよう、苗場で。
いってきます。


2016/07/18

(No.2468): 7月ライブ前の投げ込み(タイテ付き)


前回のライブではあろうことか商売道具であるMacBookProを忘れるという前代未聞の不祥事を起こした
失意の中、秋葉原から中央線沿線東京都下の自宅まで取りに戻った。結局ライブには間に合ったのだが、ゲネプロを吹っ飛ばし相方taira准将には大変ご迷惑をお掛けした。
当然、明日のライブにはもう何が何でもMBPを忘れることのないように今からしっかりと機材カバンへ詰め込むだ。この執筆を終えたら。間違いなく。前回もそうだったのだ。ブログ書いてからカバンに入れようと思って、朝でいいやって思って、朝ばたばたしてて忘れちゃったんだ。もう忘れんぞ。
とか言って他のもの忘れたりするんだよこういうときって。シンセとか。オーディオIOなんか忘れたらけっこうアウトだよなー。くわばらくわばら。


しかし最近は加齢の所為か、物忘れが多い。
例えば朝ばたばたしててバイクの支度をして出るのだが、いざバイクを動かそうとしたらバイクの鍵を忘れてたりとか、なまじっか普段裸眼生活なのでクルマ運転やバイクのときにメガネ忘れるとか、イングレスのLv8ポータルのグリフハックの五番目のマークをたった今まで覚えてたのにその時になるとぜんぜん思い出せなくなるとか、
枚挙に暇がない。

さーーてそんな物忘れ初老を含む平均年齢46.5歳のなんとか式電子音塊拡散窯deweyのライブは7月ライブは

2016.07.19 火曜 四谷LOTUS
ELECTRIC LOTUS Vol.1


18:00 / 18:30
ADV./DOORADV ¥1500/DOOR ¥2000

18:30 - LVA HELA
19:05 - Yutaka Yanagi
19:40 - 大宮レコーズ
20:15 - dewey
20:50 - miku+if
21:25 - Hello1103


です。。
来週もまた見てくださいねー
うんがぐぐ。(昔のサザエさんのエンディングで)



2016/07/13

(No.2467): ギャニュ式近況(dewey系と付録で構成)



おそらく今月は史上嘗てない貧作、拙屑ボログ。
2467回も書き殴っている拙屑ボログは2012年くらいまでほぼほぼ毎日投稿していたのだがドヤ顔で、ここ数年の体たらくといったら所ジョージさんの「まったくやる気がございません」をソラで輪唱できるほどの体たらくでございます。
既にご存知かも知れませんが、この拙屑ボログに殴り書かれているどーでもいいー駄文の集まりは、true,falseの混ぜこぜの、真と思いきや偽りであり、偽りと思いきや真なりといふ、どうにも掴みどころのないモノなのれす。です。

そんな平均年齢46.5歳のギャニュ式電子音塊ユニットdeweyに在籍する筆者の近況は以下の通りです。

7月、8月、9月のライブの仕込み実施中。
7月19日、8月23日は四谷LOTUSにてエレクトリックロータスに出演、9月24日は渋谷ラストワルツにて村上ユカさん主催の電気音楽会に出演します。
ギャニュっぽいテクノ新曲あり、旧エレクトロニック楽曲のリアレンジあり。そしていつものボコーダーと生歌で装います。ギャニュ式で。


以下、付録1
真夏のバイクの猛暑のすごさを言って聞かせる季節になってまいりまして、気温34度湿度80%炎天下渋滞中において上から(太陽)下から(エンジン熱)のしっかりとした両面焼きの風情に意識が朦朧としてくるなどは一度や二度ではありません的切迫した状況において、些かのハイドレーションパックとやらの給水恩恵に接し、その口腔内に流るる冷水と思しき液体を嚥下してみれば、正しくここに女神は降臨せりと得心す。


付録2
フィアットパンダ100HPのクラッチペダルを踏み込めば、イオン的異音を発しながら踏み込みの最下段にて些かの抵抗と思しきひっかかり具合に、これはもしや嘗ての轍を踏むのではあるまいか、と旧Dラーのサービス工場へ飛び込みの、したたかに様子見というステータスに区分が変更されるのを認識したのち、わたくしは右ハンドル故のリンケージシャフト系潤滑油枯渇であるとの仮説を打ち立てて、FRFまでにグリス塗布の儀を執り行う段取りを模索す。



ちょっとやそっとのそっと担当です。

2016/07/04

(No.2466): 新曲「deweyはデューイって読むのね」


タイトルにある通り今回も詰まらぬ話題で恐縮である。

deweyと表記し一発ですっと読んでくれた方はあまりいらっしゃらない。しかしおそらく皆様には、デューイーだと思うんだけど間違えたら悪いしー、みたいなことで逆に気を使わしてしまっているのではないだろうか、だとすれば心底大変申し訳なく思う。

そんな、何て読むの?的な名前なので拡散プロモーション的には些か微妙な塩梅ではあるけれども、しかし今更に我らのユニット名を変えるのも憚られ、だいたいこの名前で10年やってまいりました故。

ところで、「ミサイルの由来は父母の夢」と云われるようにそもそもこの名前「dewey」の由来についても既に幾度となくこの拙屑ブログでは取り上げているので今更声高に謳うつもりはない。それは例えば、「(No.2320): dewey[デューイ]の命名由来から」なぞに詳しいゆえそちらをご参照願ひたし。

そんなあるとき気付いた。そうか、この由来を曲にしてみようかと。いやね、白状に及ぶとね、BPM125くらいのクラシックな8ビートテクノをさね、作りたくなったのね、急に、
なんでかといえば、実はね、その思い立ったときは別の曲を制作中だったのね、その曲(nos gwynっていうギャニュ式エレクトロニック系曲)を作りながら、あーこういう難解風な感じの曲じゃなくてもっとなんちゅうのかなわかりやすい”ダダダダ”したテクノポップを作りたくなったんだよね、しかもちょいとクラフトワークっぽい雰囲気のある曲ね、
で、その曲にはdeweyの由来でもあるポラリ語の歌詞をハメるの、ポラリ語で数字を歌うの、ボコーダーで歌うの、機械音声で、ポラリ語で数字の2はdeweyなの、これが由来なの、それをね、入れるの、うん、いいぞ、いい。

次回ライブで初披露。しかもそれは巻頭を飾るだろう、あ、曲名は「polari」ね。このブログの題名じゃないよ、


2016.07.19 火曜 四谷LOTUS
ELECTRIC LOTUS Vol.1


18:00 / 18:30
ADV./DOORADV ¥1500/DOOR ¥2000

Hello1103
LVA HELA
miku+if
Yutaka Yanagi
大宮レコーズ
dewey



2016/07/02

(No.2465): 文月の慣例(富士岩盤ね)


文月に入りまして二千と十六年も半分が過ぎたてぇやつで、それにしても親方の前(めぇ)だけど文月といやぁあれでしょフジロックってぇことになりますでしょ、
あたしについちゃぁこれがね、親方の前(めぇ)だけど連続で16年てぇやつで、え?もうね、なんだかね、毎年てぇやつなんで、
まぁ最初のうちはね、それこそ誰それが出るって云やぁ浮かれてたんですが、それがね親方の前(めぇ)だけど今じゃもうそういうのがとんとわかんなくなりやしてねフジロックに行くこと自体が生業みてぇなことになちまってね、
だいたいね、今年ぁ誰が出るんだかあんまし知らねぇんです、寺田創一さんとトミー富岡さんくらいなもんで、
え?レッチリ?なんすかそれ食べ物?ちり鍋?

いやでもねちょっと前から夏フェスなんてぇのが流行りだしちまって、猫も杓子も行くもんだから行く奴をからかう連中まで出てきちまったってぇから馬鹿馬鹿しい話しになったもんで、
でもね親方の前(めぇ)だけどもね、フジロックってぇのはね、実際に現場に行ってみねぇとあの変てこな味わいはわかんねぇんですよね、おかしなもんで、
そりゃね、1日くらいでも変てこ楽しいのは間違いねぇんですがね、3日間居てみねぇな、本当の変てこな味わいがわかるてぇやつで、
前夜祭から最終日の翌日まで四泊五日フルコースで16年通ってるあたしが云うんだから間違いねぇってやつで、ちょいとうまく話せないのがもどかしいんですがね、

親方の前(めぇ)だけどもねフジロックのどこが変てこ楽しいのかって云やぁ、とにかく会場が広大な山の中ってところで、そのどこに行っても音楽が聴こえるっていうところ、なんてぇ話しはぁググりゃたいてい載ってるんですがね、こいつばかりゃ現場で体験してみねぇことにゃ伝わんねぇかなぁと、
あとはぁ、夜はぁ寒いしざんざん雨降ってるのに平気で飯喰ったり踊ってたりしてね、
人多過ぎなのにゴミ分別とかみんなちゃんとやったり、16年間にいろいろ変なことも変な人も見たりしたけども、それでもやっぱり毎年行きたくなるんだよね、こんな変てこな場所ねぇよ、

でもね親方の前(めぇ)だけどもね、良くねぇところもあってね、例えばチケットはまだしも宿周りの銭的な塩梅をもう少しアレしてもらいてぇてとか、
あと親方の前(めぇ)だけどもね、最近フジロックの件で話題があったけどね、16年通ってる身からしていえば何を今更って感じだし、そもそもそういうことにぜんぜん興味もねぇから、見たい奴は見りゃいいし、見たくない奴は見なければいいだけの話しで、そんなことより今夜の晩飯フィールドオブヘブンでピザにするかワールドレストランでフィッシュアンドチップスにするかの方が興味があるってぇやつで。