2025/09/28

(No.2682): 諸行無常ライブ環境

 仏教の真理のひとつに諸行無常がある。
諸行無常とは世の中のあらゆるものは常に変化し続けており
定常的なものはないという意味である。
であるからして我がライブ環境も変化し続けておる。


ここでいうライブ環境とは、
音楽的な演奏や楽曲にまつわる華やかな話ではなく、
リスナー諸氏にとってはどうでもいい極めて舞台裏の
技術的な話である。
従ってこの先に書いてある内容は
面白くもなんともないことをご承知おきください。


さて何がどう変わったのか。
簡単にいうとPAへ送る音の数が変わった。

いわゆる普通のバンドであれば
ドラム、ギター、ベース、ボーカルといった各楽器は
それぞれの音をPAへ渡してPAエンジニアさんで
ミックスしてもらいライブ演奏を行う。

我々は使用する楽器ごとにPAへ音を渡していなかった。
ドラムだけは別に単独でPAへ渡しているが、
上手下手それそれで各楽器やボーカルもミックスして
ステレオ音像を作りそれをPAへ渡していた。

その際苦悩したのがボーカルのミックスだ。
トラックや演奏音とのバランスで曲によっては
聞こえにくくなったり大きくなりすぎたりした。

そうなってもPAエンジニアは打つ手がない。
なぜならすでにそのようにステレオに
ミックスされている音をPAへ渡しているからだ。
いくら事前に確かなミックスを手掛けても
実際のライブハウスの音響でなければ発覚しないことも多いのだ。


ボーカルはミックスせずそのままPAへ渡そう。
当たり前のことだが、それを今までしていなかった。
というかできなかった。

理由はいろいろあるが、
演奏者モニター上の問題や音声加工処理の問題など。
さらに大昔に意図しないバランスでPAされたトラウマもある。

しかしここに来てオーディオインターフェイスの性能や
仕様が著しく向上したことによりボーカルを別出しすることにした。
トラウマを押しのけて前述のトラックとボーカルのバランスは
やはりPAエンジニアへ任せた方が安心だ。

さらに上手側は演奏するシンセサイザーの音もミックスせず
PAへ渡すように組み替えた。

今のところこの変化は概ね良好である。
ただ筆者の使用しているオーディオインターフェイスの出力が
+4dBuという業務レベルなので
ライブハウスのサウンドチェック時に音が大き過ぎると指摘される。
そのためリハでの設定からだいぶ音量レベルを下げるような
現場で調整が必要になるケースが多い。
リハでも現場でも同じレベル設定でいけるように現在調整している。






今回、真面目な回だったなー