素粒子は波の性質と粒の性質の二面性を持つことは知られている。
普段は「波」であるが観測すると「粒」になる。
という話は有名な量子力学の二重スリット実験に詳しい。
素粒子とは物質を構成している最も小さい粒子。
我々を含めたこの現象世界はすべて素粒子でできている。
仏教と科学がとても近しい思考であることを知った。
釈迦の三法印として
「諸行無常」「諸法無我」「涅槃寂静」がある。
その「諸行無常」について。
すべての現象は移り行き変化し続けるという意味だが、
上座部仏教では絶対存在のように常に固定している
ものは存在しないと言っている。
一方科学では19世紀までは物質は原子核でできているとして
固定された存在だった。
しかし100年ほど前に生まれた量子力学によって
素粒子の世界がわかってくると
固定していたと思っていた存在は実は
波の性質もあり常に変化するものだとわかった。
釈迦は2500年前にすでにその
この世の真理について言葉の方便として
「諸行無常」と言った。
また、大乗仏教の真言密教では大日如来が
全宇宙の源とされている。
すなわちビッグバンで始まった全宇宙のエネルギー
そのものともいえる。
宇宙の誕生が無からのビッグバンからだとすると
そのエネルギーが何らかの限定を受けて働きを持ち
現出したものが我々の世界であるのかもしれない。
惑星ができその中で細胞ができて生命が生まれた。
万物は根源のエネルギーから因果関係によって現れてきたもの。
犬も人も水もコップもテーブルも細分化していけば
皆必ず素粒子に至る。
ということはすべての物質は
ビッグバンのエネルギー(大日如来)の一部である
といえるかもしれない。
次回は「空」について考えます。
それではごきげんよう。