2017/01/08

(No.2504): 杯の道 顛末記 其の伍


思えば昨年初冬、現代科学で解明できない得体の知れない力によって灰黒路号Triumph Street Cupの衝動的購買関数(返値void)を実行したことは記憶に新しい。
あれから数え一ヶ月、走行距離は560Kmほどに達し、予定調和的所謂初回点検の儀にてトラ屋入庫。そして90分ほどで点検終了。特に問題なし。
初回なのでオイルとフィルタを交換。Triumphの指定オイルはCastrol POWER1

請求伝票をみたらけっこう高い。初回点検自体は無料だがオイル交換は実費。オイル交換だけなのにドカティよりも高ぇなと思い、明細をよく確認するとオイル単価が2,800円/Lもするではないか。MOTUL並みの単価。

明細に書いてある粘度が10W-50となっており、streetcupは10W-40だと思ったのでメカさんに確認すると、空冷エンジンなら50番がオススメ水冷なら40番でも大丈夫とのこと。(streetcupは水冷)
入庫時はメカさんがおらず営業の方とのやりとりだけだった。メカさんが入庫時に不在だったことを詫び、本当ならオイルの説明もきちんとするはずでしたとのこと。こちらが特にオイルの指定もせずにいたので良い方のオイルを入れてしまった模様。
というか、10W-40なら単価2,000円くらいらしいのでだいぶ安くすんだはずだ。次回からは10W-40入れるが、まーまだエンジンもウブだから一番良いオイルでご機嫌を伺おうというポジティブシンキング。

オイル交換だけならナップスや自分でやってもよいのだが、問題はドレンワッシャなのだ。ドレンワッシャとはオイルパンのドレンボルトに嚙ます金属製リングのこと。
ドカの時もそうだったが、外国車は一般的に日本で流通しているドレンワッシャでは径が合わない場合が多い。だから外したワッシャをそのまま利用することがある。一応裏返したりして取り付けるのだが、使いまわすとオイル漏れを起こすことがよくある。だから毎回新品が必要になるのだ。
外国車の場合この新品ドレンワッシャが手に入らないという理由でディーラー(または専門店)に行かざるを得ないケースが多い。世の中うまくできている。


さて、そんな灰黒路号(StreetCup)人生を始めたところで、これまでの走行での所感を以下に述べたいと想フ。

1)
アクセルスロットルのレスポンスがあまりよくない。
アクセルスロットルはライドバイワイヤと呼ばれる電子制御である故なのか、はたまたECUのセッティングなのかわからないが、「もわ〜」という感じの加速感。
そもStreetCupはモダンクラシックというモデルでありその設計上の特性なのだろうが、前車DUCATI M696と比べるのは失礼と承知の上で云えばDUCATI M696は走り始めは「ズドン」という感じの加速だったから余計に鈍足に感じるのである。
とはいえアクセル開度を広げればそれ相応な加速は得られるのも事実。ライポジの所為だろうかむしろDUCATI M696よりも身体が置いていかれるGを感じることもある。
「レスポンスはあまりよくない」のだが街乗りでは必要にして十分といったところ。




2)
ライポジ(ライディングポジション)。バックステップ欲しい。
着座姿勢は前傾。まさしくカフェレーサーのそれである。筆者的にはライポジは素晴らしい戦闘機然としているのだが一つだけ不満な点がある。
ステップの位置だ。あれだけ攻め込んだ前傾姿勢になるというのに、足の位置がノーマルStreetTwinと同じというのは如何なものか。せっかくステップのペグをスラクストンと同じ部品にしたのならステップ自体の位置ももう3〜4cm後方に取り付けて欲しかった。
ただし、バックステップにするとニーグリップとの微妙な位置関係もあるにはあるが。



3)
素敵すぎる容姿。
筆者の二輪嗜好プロセスにおいて最重要項目の一つである「見た目」においては過去所有した二輪の中でもトップに君臨するのは間違いない。
云うなれば、上述で語った1)や2)などは当章ひとつで吹き飛ぶほどの破壊力を持つ。所謂オートバイ然とした全景ではあるが、腰下に目を転じればエンジン部分のぎゅうと詰まったメカニカルな装い、カフェレーサーのスタイルを踏む低く垂れたハンドルとシート。至極格好よろしい。
水冷なのにフィンなぞ切って空冷っぽくしていることには古くからのボンネビルファンは好ましく思っていないだろうが、筆者は一切気にならない、むしろそこが格好良いとさえ思う。
しかしこのこじんまりとまとまった車体で排気量900ccというのが驚きだ。大型バイクに見えない。しかもほぼリッターバイクなのに、400ccですといっても通るだろう。








灰黒路号はハイクロロ号と詠む。

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