2024/07/30

(No.2666): フジロック2024

連続24回目のフジロック。24回ほぼ全通(前夜祭含め)

今年はひさしぶりにお目当てがいたフジロックだった。
KraftWerkと電気グルーヴと
Noel Gallagher、大漁だ。

すでにX(@dewey_lumb_fop)でその時の感想を
ポスト
しているので、ここでは簡潔に書くことにする。





KraftWerkのフジロック
フジロックのグリーンステージでKraftWerkが観られた。
夢かと思った。
筆者は1981年のアルバム「ComputerWorld」を
リアル体験した世代で
KraftWerkは筆者の音楽の
バックボーンの一つだ。

来日の度にライブは観ている。
そのライブはセットリストすらわかっている
水戸黄門的なスタイルだが、アレンジが毎回どこか
違っており既存曲のバージョン違いを堪能できる。
それは正しく生演奏(操作)とわかる
ミックスバランスにも見て取れる。
急にでかい音が重なったりしてそれは本人たちの
意図しなかったバランスだったとしても
我々はそれに感動するのだ。

今回のフジロックのライブでは
ラルフ・ヒュッターさんが喋った!
MCなんて初めて見た!
そして坂本龍一さんを追悼して
Merry Christmas Mr.Lawrenceのカバーを演奏した。
まさに伝説的なライブになった。

唯一のオリジナルメンバーでKraftWerkの創始者である
ラルフ・ヒュッターさん御年77歳、
まだまだお元気でいてください。






Floating Pointsの衝撃
今年のフジロックの筆者ベストアクトはFloating Pointsだ。
場所はレッド・マーキー。
何から話せばいいのかわからないが
とにかくテクノ音楽の完全体だった。
60分以上のステージがあっという間の出来事だった。
オーディエンスを飽きさせないマシンライブは実在する。

巧みなメロディやリフ、聴いたことがないブレイク、
圧倒的な音圧と緩急の構成、
スーパーローの重低音から高域まで
爆音なのに、
まったく耳が痛くない。
耳栓不要。
非の打ち所がない音楽パフォーマンスだった。

凄まじい音圧なのにすっきりしている。
素晴らし過ぎる音楽的音響。
レッド・マーキーのPAシステムは
これほどのポテンシャルを秘めていたのか。
(続く)




サウンドの差
(続き)
え?同じレッド・マーキーなのに何でこんなに音違うの?
と思ったステージもあった。
個人的にFloating Pointsがあまりに素晴らし過ぎたので
「音響的」な比較をしてしまうのだった。

この「差」は今までそんなに気にならなかった。
しかし自分にとって良い音と感じたPAシステムであっても
必ず良い音(筆者の嗜好に適う音)で鳴るとは限らない
ということを学んだ。
当たり前といえば当たり前だけど、改めて思った次第。





おまけ1
トミー富岡さん、
今年はラインナップから外れちゃったけど
ところ天国の青空寄席では毎年の全日複数ステージ。
なかなかタイミングがあわなかったけど、
3日目の15時と17時回を観られた。

筆者の「クラフトワーク」のリクエストに
譜面台を水平にしただけが最高だった。

小さい子供も観てるのに、容赦ないエロ歌詞を歌う。
ドラえもんの歌がそういうお店の歌になるなど。

青空寄席の出演者は交通費も宿泊費もギャラもないので
投げ銭と物販で回収する。
宿泊場所も自分で確保するらしい。
物販はもうすでにいろいろ買ってるので
投げ銭奮発したった。






おまけ2
物販で買ったクラフトワークの缶バッチ。
「当然買うよね」を「当選買うよね」という誤字のまま
リポストされまくって6.1万表示。
諸法無我。

https://x.com/dewey_lumb_fop/status/1816736615282381012



おまけ3
ボードウォークを歩く。
ホワイト手前からフィールドオブヘブンへ行く途中。









2024/07/19

(No.2665): 床屋を訪なう。(罵倒編)

いつもの床屋さん。
今日は久々に大柄な店長さんぽい人。
もうだいたい所作の予想はつくので
いまさら口角があがる心配もあるまい。
どれほど乱雑に扱われるのか身構えておくくらいだ。

しょっぱなの熱タオル頭巻きでは
前回同様タオルを頭に乗せたまま怪力でぎゅうぎゅうと
頭全体を押さえつけられる。
知ってたし。
僕、だいじょうぶ。

散髪。
いつも通りの感じで乱雑に進行する。

そこへ高校生くらいの男の子が入店。
隣の椅子へ座る。
ここの床屋さんに入ったのは初めての様子。

もう一人の理容師さんが担当され「どうしますか」と聞く。
「えーと、ごにょごにょ・・」高校生くんの声が小さくて
ほとんど聞こえない。

「それなら、けっこう短く刈り上げしておいた方がいいよ」
「え?刈り上げですか!?」
「そうしないと、伸びたときに合わなくなるよ」
「えーでも刈り上げはちょっと。。」
「いやー大丈夫よ、あんなに白くなるまで刈り上げないよ」

と、僕を指さして笑う。

すごい!いじられた!
こんな床屋ないぞ。
お客に向かってその言いぐさ最高過ぎる!

僕の担当してた店長さんぽい人は無表情で
さらにバリカンで刈り上げてきた。
僕は口角があがるのを抑えるスキルがつきはじめた。

そして洗髪後のびしょ濡れ通常運行を通過し
髭剃りでは首を絞められる。

退店時、ありがとうございましたーのレスポンスに
お世話様でしたーと言うはずが
お疲れ様でしたーと言ってしまった。


2024/07/11

(No.2664): 終わりのない探求(ライブ用板編)

ライブで使用している「板」の話しをしよう。

 板2枚を折り畳み式DIYで作成しライブに導入したのはもう1年以上も昔のことだ。
あれから何回ライブを重ねただろう。
自作のわりには使用における不具合はほとんどなく
目的は達成したかに思えた。

しかし長く使っていると改善点が出てくる。
例えば蝶番のガタつきなども目立つようになってきた。
重いシンセサイザーを置くのも慎重さが増した。
パーツ劣化などは改善していけばいい。
そう思っていた。

とはいえ、自身がDIYしたブツにほとんど信頼性がないことは
自分が一番よく知っている。
別な言い方をすれば、いつ壊れてもおかしくはないのだ。
ライブ演奏中に板が真っ二つに割れる予感は一度や二度ではない。
ステージ上手側板真っ二つシンセ落下Mac破壊
クリック消失バックトラック無音演奏中断茫然自失。
考えただけで笑えるいや震える。


そんなある日ある思いがふつふつと沸き上がった。
やはり信頼感のあるブツに変えたほうがいいのではないだろうか。
有事になるまえに。
そして信頼性もさることながら優先度高で改善したい事項を
正面から検討してみようと思い立った。
それは「重さ」と「運搬時のかさばり具合」だ。

現状の板は中身のぎっしり詰まったMDF合板で2枚で7Kgもある。
加えてX型キーボードスタンドも使用するため合わせて運搬が必要である。
移動は車に積み込むため、持って長時間歩くということはないのだが
車から降ろしてからの運搬が非常にかさばるのだ。
そもそも車載体積もそれなりに必要だ。


そこで考えた。
概念の転換だ。
持ち運び可能なスタンドと天板が一体となっているテーブル?机?
みたいなものが一番適っているのではないだろうか、と。

とはいえ、嘗て、
ライブで使用可能な持ち運びテーブルを物色したことがあった。
もちろんそんな目的に適った持ち運びテーブルなど存在せず
概ねキャンプ用品のテーブルだったりした。
そうした製品は高さが低いうえに耐久性や耐荷重に問題があり
いわゆるエレクトロニック音楽ライブには不向きだった。

そんなはずはない。探せば必ずそういった製品はあるはずだ
と根拠のない自信で改めてネットを検索し始めた。
(もはやDIYでどうにかしようなどとは1ミリも考えていない)


そしてそれは見つかった。
ほぼ業務用といったジャンルだが作業台的なカテゴリに
折り畳み式作業台(エスコ EA913YA-1)というのを見つけた。

天板の大きさも現在の板よりも少し大きいくらいで、
高さも立って演奏するには全く問題ない。
しかも高さは3段階に調整できる。
天板は中心から2枚に折り畳むことができ、
脚は折り畳んだ天板の中へ収納できる。
そして耐荷重は30Kgもある。

これだ!
まさに求めていたものだ。
折り畳んだ状態で運搬しやすいように取っ手まで付いているのだ。
しかも思いのほか安価だ。
これはもう勢いも何もあったものではない感じで購入ボタン押下。

折り畳むとこんな形になる。(現物)

早速届いて確認したら、
あんた、どちゃくそ重いよこれ!

製品ページに重量8.8Kgとありましたよ。
いや重さを見落としたわけじゃないんだけどさ、
折り畳み収納スペックに目移りしちゃったんだよねー
まぁなんとかなんじゃね
という根拠のない自信(2回目)で購入したのだ。

この時点で改善点「重さ」のことなどすっかり忘れている。
キーボードスタンドと板ならこれくらいの重さになるさ、ねえ君。
と言い聞かせています自分に。

都合よく生きよう。