2016/04/20

(No.2449): 秋葉原 コンソメ 20人格


先週土曜日、deweyの仕事でJR秋葉原駅に降りる。
秋葉原の街自体も1年ぶりくらいだろうか。普段はクルマ移動なのでJR総武線にて秋葉原駅で降りたのは40年ぶりくらいかもしれない。山手線と総武線の十字構造が懐かしかった。

38年ほど前筆者は高校生だった。高校時代の筆者は電子工作・鉄道模型オタクであり且つアマチュア無線にハマっていた時期だったので毎週のように秋葉原にやって来ていた。
当時はアマチュア無線の店がたくさんあったし、「ラジオの製作」誌などから製作記事のパーツ一覧を握りしめてはラジオデパートやラジオ会館の小間口店の間を練り歩きながら、ダイオードやら抵抗やらコンデンサやら2SC945やらを求める修行に余念がなかった。将来はあの小さな店の中にちょこんと座って抵抗やコンデンサなど電子パーツに囲まれて商うのだと半ば真剣に夢想していた。


筆者が秋葉原に毎週足しげく通った時分は1978年から80年くらいであり、同じく電子工作&アマチュア無線仲間で高校同級生のI君とよくつるんで徘徊した。
薄汚れた駅ビルの2階に軽食喫茶があってそこで僕等はよくランチを食べた。その店は必ずコンソメのスープがついてきた。何を食べたかの記憶は全くないが、コンソメスープだけは覚えている。
今でも秋葉原を思い浮かべると当時のコンソメスープの匂いをはっきりと思い出す。その店はラジオデパートと同じ建物の北側だったと思う。先週もtaira准将と供にその跡地に近づいて歩いているとき密かにコンソメを想い出していた。


筆者の住まいは東京都下中央線沿線であるがI君の家は新宿だったので秋葉原現地集合が多かった。秋葉原で買い物をしたあと筆者は早く家に帰って電子工作したい衝動に駆られるのだ。だからI君が帰りにウチにおいでよなどと誘ってくれるのだが、早く作りたいから帰ると断るのだ。しかしI君がウチで作っていきなよとさらに誘うものだから結局I君の家で晩御飯もご馳走になるという展開も幾度。

そんなある時I君の家で、これ面白いよと聞かされたLPアルバムがあった。それは「坂田明/20人格」だった。
このアルバムの中で特に好きだったのは「屋台のラーメン屋」「トラック運転手」「ピアノ練習曲」だった。「元総理と鍵盤の対話」もいい。
今もここで試聴できる。

そんなわけで、「秋葉原=コンソメ=20人格」が筆者の秋葉原メモワールである。
ちなみに筆者はこの翌年大学生になったばかりの頃にいよいよテクノ人になるのだが、この辺りの流れはその前夜的出来事なのであった。


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