2017/09/19

(No.2545): 最近思い出したYMO体験のこととか


先日BSのM社長さんがYMOは六本木系でフュージョンだから聴かなかったというツイートをされていました。
それはファーストとセカンドアルバムのことだと思うんですよね。いや、細かく言うなら「ライディーン」だの「テクノポリス」だのといった巷で超弩級に有名になった曲の印象だと思うんです。

私はM社長さんよりも二つ歳上ですしYMOは主に大学生時代にど真ん中リアルタイムで経験したので敢えて言及させて頂くならば、私もかの有名楽曲群については、当時全くと言っていいほど興味はありませんでした。
実際はYMOのファーストとセカンドアルバムが出た時は私は高校生でした。しかも当時私は鉄道模型とアマチュア無線にどっぷりハマったヲタクでありましたゆえ、YMOなどというものはほとんど知らないでいました。
確かになんかメカニカルなヒュージョン音楽っぽいくらいにしか思っていなかったと記憶しています。ちなみにP-MODELも知ってましたが、所ジョージやつボイノリオなどと同じ変わった音楽をやってる人達だと思ってました。(この話は別の時に)
YMOは「公的抑圧」というライブ盤のあと1980年にスネークマンショーをカップリングした「増殖」を出します。が、実はこの時まだ私はYMOに興味がなっかたので全くのスルーでした。


1981年大学に入った年の7月、友人からカセットテープに録音したスネークマンショー「急いで口で吸え」を聴かされたのがきっかけでした。
そこに収録されていた「開け心 磁世紀」を聴いて、これがあのヒュージョンやってたイエローマジックなんとかというバンドの曲なの?と知って驚いたのです。この機械的な反復とガチャガチャとした音像。好き。

YMOってヒュージョンやってたバンドじゃなかったっけと思って、改めてYMOを調べたら、この年の冬に「BGM」というアルバムが出ているのを知ります。
レコード屋へ行こうとしたら、父親がこれ聞かないからお前にやるとくれたカセットテープがなんと「YMO/BGM」でした。(録音したものじゃなくてカセットテープの品種で売られていたもの)
「なんで親父がこんなの買ってんの」
「BGMって、これぜんぜんBGMじゃねぇから」


で、部屋に戻ってカセットデッキに入れてプレイボタンをガチャっと押し込むんですよ。そしたら、もうね、ガクブルしました。音楽で震えたのは初めてでした。なんじゃこれって思った。
いわゆる当時の時代でいうBGMという概念じゃないわけですよぜんぜん、、いやそんなことよりも、当時私の周りの連中が聴いている音楽とは全く別なものでした。これが初めて「テクノ」音楽を体験した瞬間でした。

まずもってピコピコしてない。
生ドラムだけどサウンドは生ドラムじゃない。
声が機械加工。歌詞は英語。
ギターがない。
これ重要だからもう一回。ギターサウンドではない。
乾いた音と湿った音のバランスが良い。
全体的に暗い。
どんより。
アンニュイ。

この年の11月に出た「テクノデリック」でもう完全にやられました。私にとって「BGM」と「テクノデリック」は血肉になりました。この2枚に出会わなかったらきっと音楽やってなかったでしょう。
ちなみに特に好きな曲は「Mass」、「灰色の段階」、「ラップ現象」、「カモフラージュ」かな
ほとんど細野さん楽曲。あと幸宏さん。

結局、YMO好きになってから「増殖」はもとよりファーストもセカンドも聴き込んだのでした。simoonなんか名曲ですよ。あのハットの打ち込みとか70年代で既に完成されてるとか魔法か。




だからM社長さん、「BGM」とか「テクノデリック」聴かなかったのかなと思った次第。
まぁ確かに”新宿”っぽくはないけどねぇ。



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