2026/04/21

(No.2691): クルマ奇譚(ローバー 200編)

 前回のあらすじ


読者には大変申し訳ないが、Rover200で書くことはあまりない。筆者の車歴史上、最も高級で最もツマラナイクルマだった。

結果から言うと、新車で購入しその車検を1年残したまま降りたのだった。だから所有期間は概ね2年弱。正直、あまり覚えていないのだが覚えている範囲で書くことにする。


おそらく、一般的見地からすると、Rover200はたいへんよくできたクルマということになるだろう。高級感溢れるインテリアと快適機能を有しており、居住空間の居心地は良い。
実際はそんなに高級ではないのだろうが、筆者の今までの車歴を見てもわかるとおり、本革シートとかなんとかヒーター搭載とか、そんな便利機能や高級感漂うインテリアはなかったからそう思ったのかもしれない。


運転という側面からみると、もうこれは楽しむという感覚はほぼゼロだ。筆者はそもそもオートマチック・トランスミッション自体が嫌いだが、Rover200はそれに輪をかけてガッカリ感満載だった。
何がガッカリかといえば、なんというか運転者の意思を削ぐのだ。つまり「操作させてくれない感」があった。具体的な事象はもう忘れてしまったが、なにしろクリープが半端なく力強かったのは覚えている。

何度も慣れようと試みたが、どうにもこうにも慣れることができず、とうとう2年で我慢の限界に達した。魔が差したことによる自責の念を噛みしめながらも、よく2年ももったと思う。
このクルマ、筆者にとって唯一の良い点は積載能力が十分だったことだ。実用車としては申し分ないだろう。


Rover200を降りると決めた瞬間から次の車探しが始まった。
とにかくマニュアル・ミッションを渇望した。そして商用車とみまがうほどのシンプルな車がいい。楽器を積みたいのでハッチバックがいい。

とはいえ当時の現行国産車には興味はなかった。いや、国産の商用車バンなどには興味はあった。しかしフォルクスワーゲン・タイプ3から始まった筆者の外車車歴は連綿と続けるべきだという「どうかしてる」信念を持っていた。
そして中古車(というか旧車だけど)で過去に過酷な試練を何度も経験していたので、中古車という選択肢は当時の筆者にはなかった。

そんなおり近所にフォルクスワーゲンのディーラー店ができたことを知る。最初の外車がフォルクスワーゲンだったということは関係なかっただろうが、今のフォルクスワーゲンはどんな塩梅になっているのか偵察のつもりで覗きに行った。そしてディーラー店員さんに試しに聞いてみた。マニュアル車ってあるんですかと。
日本で発売される外国車は高価なスポーツカーや4WD類を除けば、2ペダルのオートマチックやCVTばかりだ。

「うちの系列店に1台だけございます」と言うではないか。さっそく食い気味に詳細を聞く。
1600ccの紺色のフォルクスワーゲン・ポロ。グレードは忘れたが特に何も装備もなく商用車っぽい感じのやつ。
これぞ運命と言わずして何が運命ぞ。実車も見ず試乗もせず、その場で速攻で契約。


フォルクスワーゲン・ポロ編へ 続く)




車歴参考年表




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