2026/04/24

(No.2694): クルマ奇譚(フィアット パンダ 100HP 編)

 前回のあらすじ


納車まで一度も現物を見ずに、乗らずに、納車日に初めて本物を見た。という買い方は2回目だったが、一目見るなりやっと想い通りの車に出会えたという喜びがあったフィアット パンダ 100HP。2008年1月納車。

1368cc、水冷直列4気筒DOHC16バルブエンジン、6速マニュアル・トランスミッション、右ハンドル、色は黒。赤いブレーキキャリパーがやんちゃな印象を与える。
後部荷物室もそれなりに広いので楽器機材類の積載は概ね良好だった。ただし49鍵シンセの横積みは車幅が微妙に足らなかった。

なにより特質すべきはその運転フィーリングである。アバルトの開発チームが作ったとされるだけあり、佇まいや性能に高いポテンシャルを持っている。
その本領はSPORTSモードボタンである。これをONにすると爆発的な加速を生むのだ。まるで別のエンジンに置き換えられたように性能が飛躍的に向上する。

大げさを承知で言うなら、街乗りでは使用せず高速道路でのみSPORTSモードONにしていた。なぜならSPORTSモード時は物凄い加速が発生するため、街中では運転しにくかったからだ。


2014年5月 第7回パンダリーノ2014 にて(実車)

2014年7月 新潟県にて(実車)


そして、このクルマ、「パンダ」だ。改めて言うが、フィアットのパンダなのだ。
いわゆる2代目のパンダ2になるわけだが、パンダといえば、やはりジウジアーロの傑作とも呼べる初代パンダの存在が大きい。この偉大なクルマなくしてパンダはない。当たり前だけど。

翻って、2代目とはいえ自分もパンダ乗りになったのだ。
パンダーパンダァー!と各所を調べまわっていたら「パンダリーノ」というフィアット・パンダのオーナーズミーティングが浜名湖で開催されることを知る。すぐに申し込み、第1回から参加した。

当時はフィアット・フェスタにも毎年参加しており、同じ100HP乗りの方とお友達になったり、クルマの交流関係も少しづつ広くなった。レース仕様パンダの競技パンダカップ観戦も楽しかった。
フィアット・フェスタの会場が群馬県へ移ってからは2回ほど参加したものの、そのうち行かなくなってしまった。
なおパンダリーノは現在も引き続き毎年参加中。


パンダのかわいいエピソードとして。
2009年頃に、フィアットの公式サイトで「パンダ写真コンテスト」があった。そのコンテストに阿佐ヶ谷のぱんだ珈琲店前で撮影した写真を応募したら、なんと1位になった!優勝景品にSONYのカーナビを頂いたことがあった。



さて、そのフィアット パンダ100HPであるが、故障もなく快適に、、と言いたいところだが実は納車直後から軽微なものがいくつかあった。
先ずは低速走行時のブレーキ鳴き。そして高速走行時にドアミラー辺りからビビリ音。いずれも対処してもらいすぐに改善した。

しかし2010年頃になるとクラッチに異変が起きた。
最初の頃はクラッチを踏み込むと異音が鳴った。「キー」って感じで。グリスアップして改善した。

ところがその1年後、今度は異音とともに、クラッチを奥まで踏み込んでからクラッチを繋ぐ際、足に「グググ」と抵抗を感じるようになった。クラッチペダルが戻りにくい症状。
ディーラーへ入庫して調べたらクラッチリレーズシリンダーの不具合ということで交換修理となった。

修理後は快調だった。
そしてその1年後くらいに突然、購入店だったフィアットディーラー店から「閉店のお知らせ!」が届く。えええ?!お店なくなっちゃうの?!パンダ買った店がなくなるー

また最寄りのお店がなくなってしまうのかと思っていたが、幸い100HPはその後特に不具合もなく元気に走った。
ディーラーが閉店したあと同じS区で欧州車専門ガレージを見つけて、何度か訪れたりした。そして2013年頃には新たにまたS区に別の系列のフィアット・ディーラー店がオープンしたのだった。


そんなこんなで数年経った2016年。
クラッチリレーズシリンダーを交換したにもかかわらず、またまたクラッチ異常が再発してしまったのだ。症状は前回とまったく同じ。

しかも、悪いことに同じタイミングで冷却水漏れも発生!下の写真はその状態を記録したもの。

1 冷却水はMAXになっているが

2 一晩の駐車でご覧のようにMIN以下まで冷却水が減っている


この頃はS区で見つけた欧州車専門ガレージで既に車検と何度かのオイル交換をしていたので、とりあえずそちらのお店へ持ち込んで調べてもらった。


冷却水漏れは奥まった場所で漏れていたが、なんとか処置をしてくれた。クラッチ異常については、完全に直すためにはエンジンを下ろす大規模な修理(クラッチ交換)が必要とのことで60万円以上!の見積額だった。

クラッチ異常はエンジンが温まっているときでも冷めているときでも発生していたが、走行中必ず症状が出るということでもなかった。
ということもあり、且つ見積額が高く、すぐには修理できなかったため、クラッチシリンダーのグリスアップなど可動部の調整とメンテナンスのみで乗り続ける選択を取った。


結局それから2年近く経ち、クラッチは相変わらずだったが、クラッチを繋ぐ際の抵抗感、繋ぎ難さ、に「慣れて」しまっていた。
そして4回目の車検を迎えるシーズンになった。車検の見積もりをしてもらったら、クラッチ修理を含めて冷汗が止まらない金額になった。
どっちみちそれほどのお金を払うなら、試しにこの100HPを下取り車として別なフィアット車へ乗り換えるという場合どんな塩梅になるだろうか。
その場合、乗り換えるクルマの選択肢は一つしかない。パンダだ。パンダ3だ。パンダ3に乗らなければならない。

実はパンダ3がデビューしてから、あの造形はただもんじゃないと思っていた。ジウジアーロにも引けを取らない考え抜かれた造形だと感じていた。イタリア車しかできない造形だと。パンダ2のあとパンダ3だ。パンダの連騰、最高じゃないか。


満を持してS区のフィアットディーラーを訪なう。
クラッチの事情を話し、このフィアット パンダ100HPを下取り車としてフィアット パンダ3を検討している旨を伝える。下取り価格をがんばってくれたおかげでするすると契約完了。

フィアット パンダ100HP、最高のホットハッチなイタリア車だった。約10年乗った。筆者の車歴史上同一車での最長記録となった。

それにしてもつくづく同じ車に長くなれない性分である。ボーノ!!



(フィアット パンダ13909  - 継続中 - 編へ 続く)


車歴参考年表





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