2014/05/19

(No.2186): 電子音創想雑記


過日、詞先行型楽曲制作の手法で
作った曲を聴いたメンバーtaira氏より
おまいさんが唄メロのある楽曲を
作りなさるとは初めて聴きやした、
と驚かれた。

筆者はトホホテクノ歌謡なども含めて
30年も大昔から歌ものはそれなりに
作ってきたのだが、改めて言及され
そうかと膝を叩いた。
なぜなら筆者はdeweyのダークサイド
担当であるからして曖昧な旋律の
ノイズ群とフラクタルなビートの
曲ばかりを作ってきたのだ。
だからエフオピ=無旋律電子音塊
の式がデフォルトなのである。


ところで
ボーカルを主軸とした楽曲は
メロディが前面に出るため一般受け
しやすい。従って楽曲構成もいわゆる
ポピュラーなものになりやすい。

たとえば
A→B→A→サビ→C→A
などのポピュラー音楽にある
起承転結進行。

しかし筆者の嗜好はどちらかというと
そのような形式で表すなら
A→B→C→D
としたい。

行ったきり戻って来ない。
サビがない。
とは言え純然たるクラブ系ミニマル
というのも飽きるのであまり好まない。
反復ではなく次々に変わってゆく音楽が
好きだ。
それはどちらかといえば旋律ではなく
「音」そのものが変わってゆく音楽。
そういう音楽に興味がある。
聴いたことないような変な「音」。
大好き。

だから筆者の作る楽曲はボーカルの
ある楽曲には不向きな場合が多い。
それ故のダークサイド担当なのである。


加えて言うなら、リズム。
ビート。
自称似非ドラマーは今は昔となりつつ
あるがやはり筆者にとって楽曲を構成
するうえではリズムが一番重要だ。
リズムは「タイミング」も大事だが
筆者の場合リズムを構成する「音」だ。
摩訶不思議な電子音のみで綴られる
リズムは音そのもののエンベロープが
独自のグルーヴを生む。
そのグルーヴ自体が旋律である。



参考文献

ATOM™ : live aux Trinitaires [MV18]



FACT TV: Watch Mouse on Mars' live studio sampling session





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