2014/05/30

(No.2192): ビット換算のお早よう


作家の決断力は至極日常的なものです。
私の琴線に触れるか触れないか
ただそれだけだからです。
好きか、嫌いか。
つまり 0 と 1 です。

好きか、嫌いか、という潔い判別も
良いのですが、そこはやはり
朝ご飯の目玉焼き納豆のように
極色彩を纏った穏やかな起伏も
欲しいところです。
そこで、2ビット琴線の場合を
考えてみましょう。

2ビット琴線は4つの状態を持ちます。
即ち、00、01、10、11 の4つです。
それぞれの値には小さい大きいといった
物量の意味を持ちません。
しかし値には意味付けをします。

例えば
00=まったく興味なしまたは嫌い
01=ほんの少しまたはある局面のみ好き
10=まぁまぁ好き
11=琴線ダントツに弾かれました
という具合です。

ご覧のように2ビットなので4段階しか
ありませんが、4ビット琴線の場合は
16段階の状態を持ちます。
即ち、
0000
0001
0010
0011
0100
0101
0110
0111
1000
1001
1010
1011
1100
1101
1110
1111
の16段階です。

つまり琴線の弾かれ方を16段階に
細分化して決める事ができるのです。

同じ手順でさらに進化させてみましょう。
8ビット琴線の場合。
256段階の状態を持つことができます。
00000000
00000001

11111111

全部書くのが面倒臭いので省略しますが、
ご覧の通りさらに細かい状態、状況を
表現することができます。
なんと256段階もの細かさで琴線の
弾かれ方を決める事ができるのです。
これはもう別次元です。
147段階目と148段階目の違いは
もはや我々の感覚では認知できない
かもしれません。



ところで
16ビット44.1KHzのオーディオは
現存するCDのクオリティですが、
この16ビットというのは同じ手法で表すと
65,536段階の状態をもつ事が分かります。
0000000000000000
0000000000000001

1111111111111111

44.1KHzはサンプリングレートですから
1秒間に44,100回のサンプリングを行う
ということを意味します。
その1回のサンプリングで使われる情報量が
16bitのつまり65,536段階の細かさで
記録できるということです。

「あ、それからねオバァちゃん、
オバァちゃんまさか林さんの奥さんから
婦人会の会費受け取ってないでしょうね」

「受け取ってりゃお前に渡すよ」

「そうよねぇ」

「そうだよ」

「それが林さんの奥さん確かにオバァちゃんに
渡したって言うのよ、先月の末」

「受け取りませんよ、、、、あ・・・?」

「なぁに?」

「ちょいと待っとくれよ



これかい?」

「っ、そうよ、これよ、どうしてオバァちゃん
早くあたしにくれなかったのよ」

「だってお前」

「だって何さ、お陰であたし方々で
恥かいちゃったんだよ、
よっぽど気を付けてくれなきゃ
あたしゃこの組の組長なんだからね
悪い事ぁみんなあたしの所為に
なっちゃうんだからね
やんなっちゃうよ耄碌しちゃって
オバァちゃん、
あんたもうほんとに楢山だよ
とっとと逝っとくれ
まったくやんなっちゃうよ、
ろくなことありゃしない
かかなくていい赤恥かいちゃって
耄碌しちゃって、やんなっちゃうよ、
んん、ほんとうに仕様がないねぇ」



「んふ、なぁに言ってやんだか
一人で大きくなったような口ききやがって
さんざっぱら世話焼かせやがって
ろくでもねぇ亭主とくっつきやがって、
ふん偉そうに、
あんなガキひりだしやがって、
何言ってんだか、あーあ」



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