2014/05/24

(No.2189): 寡黙なゲール(第三話)


「ゲール、ゲールはいずこぞ」

「はは、ここに控えおりまする」

「おおゲールよ、ときにおまいさんは
来週の水曜日の夜はなんとする」

「は、水曜日にござりますか」

「うむ、五月の二十八日の水曜じゃ」

「その日はゴールデンバットに
ハイライトする日にございます」

「な、なんじゃそのゴールデンバットに
ハイライトとは」

「は、話せとのご下知でございましょうか」

「なんじゃ、話せぬと申すのか」

「いえ、そのようなことはございませぬが」

「じゃ、言うてみ、なんじゃそのゴールデンバットに
ハイライトとは」

「そ、それは、それはで、ございますね・・」

「なんぢゃ、ほれ、言うてみ、なんじゃゴールデンバット」

「デ、デ、、」

「デ? デ、なんじゃ、ほれ」

「デ、デウーイのライブを見にゆくという意味に
ござります・・」

「・・・、いまなんと言った。。」

「・・・」

「今なんと申したのじゃ!」

「デ、デ、デウーイのライブを見に参ります
と、申し上げました。。お許しを・・・」

「ゲールよ、デウーイではなない、奴らの名は
デューイと発音するのぢゃ、たわけッ!」

「はッ、面目ございませぬ!」

「実はなゲール。わしもゆくのだ、わしもゆくぞ」

「なんと」

「わしもゴールデンバットにハイライトじゃ、
渋谷ラストワルツでな」

「御意」













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