2016/12/02

(No.2495): 花紅柳緑 + 神韻縹渺 = mouse on mars感


筆者が想うmouse on mars楽曲の嗜好ポイント。
1 花紅柳緑(めくるめく電子音塊)
2 神韻縹渺(全帯域が神バランス)

90年代から一貫している。機材がいくら進歩したとしても出てくる音の方向性はあまり変わらない。Dodo NKishi 氏を加えドラムが入っても、歌が入ってもやはりmouse on marsサウンドなのである。
とはいってももちろん変化はある。あって然るべきである。しかしその変化がまたAndi Toma、Jan St. Werner両氏のフィルターを通っているので、花紅柳緑、神韻縹渺をさらに推し進めてどんどんと新たな境地に向かうのである。

正直に云おう。筆者の中ではKraftWerkを抜いた。いや既に抜いている。正確にはKraftWerkは別格神だからして同じ土俵では語れないのは重々承知したうえでの言及である。



先日帰宅時の電車内でイヤフォンからiPhoneで音楽を聴いていた時、ランダム再生で久々にかかったmouse on marsのライブ版”All The Old Powers”に改めて心を揺さぶられた。
この曲は極端に遅いBPMでねっとりとして掴みどころのない曲。Dodoさんの生歌もドラムも仕込み声との境もわからないほどの渾然一体感グルーヴ。それにもまして、次から次へと繰り出される不可思議な電子音塊の波状攻撃。
ノイズの助太刀がありつつ妙に心に残る旋律。そのリフレイン。深い重低音、弾力のある低域、ハリのある中域、芯のある高域、しかも、ライブ版なのに鳴っている一粒の音でさえその存在を確かにしている。
もう本当に神のバランスだ。
サウンド自体はサウンドエンジニアリングの賜物なのであろうがどっちにしろ嗜好に曇りはない。

いつまでも標榜し続けていくだろう。


<参考文献>
*albumバージョン





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