2016/12/01

(No.2494): 晃一郎と吉之助(師走初日の提唱会報せ)


「おいおめぇ霜月ぁたったの五つしかこさえなっかのか」
「なに云ってんすか、書かなかったのは晃さんじゃありませんか」
「んなこたぁわかってるよ、こちとら忙しいんでぇ、いちいち書いてられっか」
「あーそんなこと云って、晃さん、書くネタがなくなったてぇんじゃないすか」
「んなこたぁねぇよ、ネタなんぞわんさかあらーね」
「わかった、めんどくせぇんですね」
「おめぇはいちいちうるせぇんだよ」
「晃さんの前ですがね、振ったのは晃さんじゃありませんか」
「わかったよ、書くよ、書きゃいいんだろ」
「そんなこといってネタはあるんですか」
「あるよ」
「なんです、なんなんです、ねぇなんです」
「それがよ、おめぇの前だがよ、あるんだよ、すげーのが」
「ほんとにあるんすね」
「ちょっと待ってろ、えーと、どこいっちまったかな、えーと」
「えーそんなこといって、ほんとはないんじゃねぇですかい」
「うるせぇ馬鹿野郎、ちょっと待ってろ、お、あった、これ、これよ」
「どれです」
「ほれみろ、これよ」
「え、晃さんこれって、ひょっとすっと、あの軍装の奴らが出るてぇアレですかい」
「おーよ、あの軍装の奴らのアレよ、どうでぇ、ざまぁみやがれぇ」



アカシックレコードの夜Vol.6




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