2014/10/09

(No.2256): お酒が飲めない噺(その三)


筆者はお酒が全く飲めない。
このテーマは既出である。
しかも何度も書き示している。
そして違う視点でまた書く。

大学生や社会人成り立ての頃は
大人になった気分がまだ残って
いたので、アルコール類を少しは
飲んだりしていた。
しかし、ビール僅かコップ一杯で
顔は真っ赤になり鼓動は早鐘を打つ。
それで終わればマシな方でほぼ毎回
気持ちが悪くなる。
それでも我慢して飲み続けると吐く。

人はお酒で気持ちが良くなるというが
あれは嘘だった。
逆だ。
気持ちが悪くなる。
著しく辛い。

社会人2年目の時、飲み会の帰り
電車の中で卒倒したことがあった。
乗客は誰一人近寄らず筆者の周りには
空間ができた。
阿佐ヶ谷駅のホームに這いずって
途中下車。ベンチに横臥。
しばらく気絶した。
早鐘鼓動に煽られ悪寒と吐き気と眩暈。
もう金輪際アルコールの摂取は
やめようと誓った。

おそらく筆者はアルコールを分解する
酵素が極端に少ないのだろう。
亡き父は酒豪だったのに息子は下戸だ。
しかもどんなに深酒をしてもいつも
ジェントルな人だった。
だから酩酊しているところを一度も
見たことはない。
晩年などは昼間っから水割り飲んでたし。
そんなに飲んで酔っぱらわないのと
聞いたら、これっぱっこで酔うかよ
としゅっとしていた。
もっとも父はその酒に命を取られたのだが。

ところで、前にも書いたことがあるが
筆者はこの歳になっても一人で酒場に
入ったことがない。
かの井の頭五郎さんのように下戸でも
食事のために酒場に入るという度胸もない。
赤ちょうちんとか全く無縁。
そうゆう文化が一切ない。
まったく別の世界の話しだ。

だから実は羨ましいのだ。
一人でふらっと入る酒場。




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