2015/06/26

(No.2355): カセットピンポン


現在dewey 2ndの制作中。昨日、これまでにあがった曲の2mixをiPhoneに入れて音の確認をしていたときのこと。
一通り確認したので止めようと思ったら次の曲がシャッフル再生された。その再生された曲は、筆者がテクノ音楽をやりはじめた頃に友人の下宿で録音した聞くも無残なトホホテクノ歌謡風ミュージックコンクレート的な作品だった。既に30年以上も前に録音した曲だ。
余談だが、当時カセットテープだったものを15年ほど前にMDに録音し、その後mp3化してアーカイブしているのだ。

その曲を聴いた時、ギャップに思わず息を飲んだ。つまり2015年deweyの曲と1982年の汚れと勢いの曲とのギャップ。
その曲名は「遅いバイト料」
作詞:T氏、作曲:エフオピ
楽器と呼べるものはYAMAHA CS-01のみ。あとは、アルマイトのやかん(叩いて変形)、茶碗(欠ける)、ちゃぶ台(傷つく)や平凡パンチ(破れて大破)を叩く。お茶(口に入れて噴き出す)。ドラム用のスティックはあったかも知れない。忘れた。とにかく何か叩いていたのであったのかも。
加えて男3人(M氏、T氏、エフオピ)による奇声絶叫などを玩具マイクで録音。録音自体もカセットデッキ2台でのピンポン録音だった。

この当時は音楽を作っているという意識はあまりなく、とにかく変な状況や変な音を記録する録音するということを主眼としていた。
カセットデッキ2台によるピンポン録音は、自ら考案したと思っていた。実際は有名な多重録音方法だったことを後で知ることになるのだが。
当時はどうやったら前に録った音を残してその上から新しい音をダビングするんだろう、と手持ちの機材で試行錯誤した。
マイク入力のあるカセットデッキの場合、外部入力の音(前に録った音をもう一台のカセットデッキから再生する)とマイク入力(新しい音)がミキシング可能だったので、その状態を録音すれば前の音の上に新しい音が重ねられることを発見した。

こんなこと冷静に考えれば誰でも思い至るのだが、頭の回転の悪い筆者は当時このやり方を発見して狂喜乱舞した。

それから半年くらい経って、4TRカセットMTRを購入し本格的に多重録音の道を歩み始める。



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