2013/08/22

(No.2044): 土曜の昼は母の手製アメリカンドッグ


昭和40年代前半、小学2年ぐらいのボク。
親に連れられて新宿のアンダーグラウンドなバーに入る。
丸いテーブル。厚手の臙脂色のテーブルクロス。
中央にアルコールランプ。
薄明かり。
大人はワイングラスで赤いワインを飲んでいる。
ボクはオレンジジュース。
甘いだけで美味くない。
つまらない。
早く帰って怪獣ごっこしたい。



銀座の道。
親と歩道に立っている。
アスファルトというかコンクリートというか
その中間のような歩道。
細かい石のつぶつぶが断面になって
滑らかに奇麗に浮いて見える。
誰かが捨てたガムが粘着力もなくなってビターッと丸く
歩道にこびりついている。
たばこの吸い殻が多い。
こちらも歩道に踏むにじられて平たくビターッと
貼り付いている。

ほどなく歩くと瀟洒な小さいレストラン。
ナポリタンのようなカレーのような
ケチャップやカレーが焼けたような
香ばしい匂い。
お腹が空く匂い。



中央線。72系のチョコレート色。
101系オレンジ色も走ってるけど、
やっぱりリベットむき出しのチョコレート色が好き。
連結のじゃばら。
危ないからだめと親に言われるけど
連結部分の上に乗ってじゃばらを触るのが
とっても好き。


帰りは武蔵小金井の西友のおもちゃ売り場で
怪獣の人形を買ってもらう。
350円。
今日みたら大魔神があって欲しくて欲しくて。


土曜の昼は母の手製アメリカンドッグ。
見よう見まねなのか、あまり美味くはない。





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