2015/09/25

(No.2387): 七百年前の無限音


その寺は康元二年の創建だというから今から758年前。二度の火災に遭うも現在の本堂も凡そ180年前の建て替えのままだと云う。しんと静まり返った涼やかな本堂の中。磨き上げられた板の間や塵ひとつない不祝儀敷きの畳の広い堂内には沈香の香りが沁み渡っている。




日常に起きる様々な事象、例えば過酷なセキュリティ強化により飛び起きるが如く降り注ぐ緊急対応中も、不条理の果ての階級体系による見下し上等顎使い試練も、或いは辺境電子音楽雑技隊のびょろろんライブで混乱してVJ映像消しちゃって軽くパニクる事態も、何時如何なる時でさえこの部屋の時間は静かに流れている。
まるで蘭奢待の香りが身近に漂うように。







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