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近頃じゃ寒いといって歯をかたかた鳴らすこともないと思しきの諸君、是非ともに霜月も中程の頃に夜の雨の中をオートバイに跨ってひとつ駆ってみてはくれないか。
簡単に鳴らせることができよう。
さて過日、ドカ屋さんにて我が六級改号別名ducati-m696之介左衛門のエンジンオイルとフィルタ交換をしたおり、担当メカさまが斯様に仰った。
「もうすぐ4万キロとは思えない車体ですね、先ず以ってハンドルのベアリングとフロントホイールのベアリングは4万キロにもなればヘタるものです。しかしこの車体は微塵もありません」
うほほーいと心の声をそっと置いて問いた。
「ヘタるとはどんな塩梅になるのでしょうか」
「ハンドルのベアリングの場合はこうして取り回しているとハンドルが引っ掛かるような感じになってですね、低速走行時にはバランスが取り難くなります。停車時いつも左足を着いてたのにバランスが悪くて右足出しちゃうとか俺って下手になった?とか思うようになります」
「それは、いつもあることです」
「でも怖いのはフロントホイールのベアリングです。普通に走っていても、こうして(手のひらを立てて左右にぱたぱた傾ける仕草)左右に振られる感じになります。こちらは危険なので少しでもおかしいと感じたらすぐに持ってきてください」
「御意。ところで、4万キロとかドカティだと走ってる方でしょうか」
「うーんそうですね。7万キロのバイクも点検したことありますけど、ただそれも12年くらい経っているバイクでしたし、エフオピさんのように5年くらいで4万キロっていうのはそう多くはないですね」
「駆り過ぎ」
「4万キロだとちょうど地球一周の距離ですね」
このように作業後にメカさまと懇談するのもまた有意義である。
必ずウンチク的なものをひとつは授かる。(今回のうんちくは地球一周は約4万キロ。ベアリングのへたりじゃなくて)
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