2024/02/02

(No.2650): クルマ奇譚(スバルR-2 編)

 前回のあらすじ


1984年1月にスバルR-2を譲り受けた。
スバルR-2は2サイクル空冷2気筒360ccエンジンを
リアに積むスバル360の後継モデル。
譲り受けた車体は1970年式デラックスだった。
色は白。
走行距離は15万キロくらいだったと思うが
ワンオーナーで大事に乗られていたとあって
内外装はとても奇麗だった。
折り目一つない取扱説明書まで保存されていたのには驚いた。

多少クセのある車なので前オーナーの方から
「乗り方」をご教示頂いた。
主にチョークの使い方とギアチェンジの仕方。

スバルR-2は筆者の車歴の中でも上位に位置するほど
面白い車だった。
筆者の最初の車も360ccだったので返り咲いた格好で
この時期から1987年くらいまで360cc沼に
どっぷりと嵌ることになる。

ちなみに360ccの軽自動車のナンバープレートの色は
普通自動車と同じ白色なのだ。
ただしプレートの大きさが普通車よりも一回り小さい。
現在の660cc軽自動車のナンバー色は黄色だが、
大きな黄色いナンバーよりも小さい白いナンバーが
とても格好良く見えるから不思議だ。


そのスバルR-2に筆者が乗っていた期間は
大学3年の終わりから卒業後2年弱くらいまでの約3年間だった。
その間故障らしいこともあまりなかったが、
記憶にある事象を二つほど。


当時は友人Tとアヴァンギャルドな地方の温泉や鉱泉を巡る旅を
していたのでスバルR-2で関東甲信越や東北地方を走りまくった。

そういう地方の山などの長い下り坂ではほぼ毎回エンストした。
燃調が甘いのかスパークプラグにガソリンが被るのである。
しかし慣れたものでエンジン止まったら路肩に止め、
プラグを外して端子をライターで焼く。
乾いたらプラグを着けてエンジン掛ける。
といったようなことは日常茶飯事だった。





















実車の写真。


そして1986年、春。
友人Tと埼玉県O町付近の狭い県道の左カーブを走行中、
右の細い脇道から急に車が飛び出して来て衝突した。

急ブレーキを踏んだのでゴツンと当たった程度だったが
R-2のフロント右側が凹みサイドミラーが折れた。
幸いにもこちらも相手側も怪我はなかった。
警察の検分では、こちらも前方不注意ではあったものの
法定速度内で走っており、確認せず急に飛び出した
相手側の過失の方が大きいと判断された。
その日はミラーをガムテで止めて自走して帰った。
そんなことだったので車の修理代の大部分は
相手側から頂けることになった。
そんな事故に遭ったもののその後も特に問題なくR-2は相応に快調だった。


この少し前から筆者は
東京K市にある360cc専門店Kモータースに出入りするようになっていた。
店長さんとも少し親しくなり販売してる他の360ccに乗せてもらったり
マニアックな話題で盛り上がったりした。

1986年11月頃。
そんなある日、奇麗な紺色のホンダZがお店に展示されていた。
後部窓が「水中めがね」と呼ばれた360ccの小さな車だ。


ホンダZ編へ 続く


車歴参考年表






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