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今更感を幾つも満載に積み込んで
わたくしは今ここに滞りなく
カミングアウトする。
すなわち、筆者が嗜好している
deweyのライブ衣装のような服飾
についてそのカテゴリ、ジャンルという
ものが「スチームパンク」という名称で
存在していたことを昨年末わたくしは
初めて知り得た。
ご存知の通り現在deweyのライブ衣装は
軍装をベースに不可思議な物体を
装着しているコレである。
(編集註:現在は襟の白ラインは黒く塗装している)
音感式赤色発光ダイオード基板に始まり
電送用ホースを装着、チェーンを巻き、
金属フックも大小取り揃えて
最後は配管をも通すことになった
あのdeweyが着ているステージ衣装のことだ。
確かにこのような装飾を施している最中
taira師やmieu嬢から「スチームパンク」っぽい
などと言われていた。
実は筆者は知ったかぶりをかまし、
そうそうそうなんだよねー
などと生返事を繰り返していたのだが
実は「スチームパンク」という言葉はもとより
その存在自体を全く知らなかったのだ。
そんなことは枚挙に暇なく、昨年10月の
ウエストサイドトウキョウでのライブの際にも、
楽屋にてご共演者で古くからのお知り合いの
方からその服スチームパンクみたいですね
とお話を伺っていたのだが、その時も当然
筆者はさも知っているように
そうなんすよねー的な会話をしていた。
*
昨年末、dewey活動方針会議で
そろそろ衣装のアレをアレしませんか
という意見が出たので、どれどれわたくしの
嗜好に合うようなこんな形でこんな感じの
服はどこにあるかいなと電網を探っていた
ところ、筆者が探すどのページでも
「steampunk」という単語が踊っているでは
ないか。
ああそういえば皆がそんなことを言ってたなぁ
「steampunk」とはなんなのだろうか、
といよいよ調べてみてわたくしは驚愕しました。
100%ではないが60%以上は筆者嗜好に
合致している服飾や志向であったからだ。
なぜ60%かと言えば筆者は
「中世ヨーロッパ的服」には興味はないからだ。
しかし「蒸気機関時代をベースに架空の
科学技術要素を取り入れた世界観」
というのは好きだ。
そしてさらに調べてみて唸った。
明治時代のような世界でSF要素を入れた
小説/漫画作品なども「steampunk」に属す
傾向があり、しかもそれら作品群も世に出て
久しいことや、かのジブリ作品などでも同様の
世界観は多数見られることなど
実は調べてみて初めて知ったのだった。
そうか、自分だけの偏った嗜好だと
思っていたがそういうジャンルが既に
確立されていたのかという驚きがあった。
*
従って、言いわけではないのだが
かのdeweyのステージ衣装は
世の「スチームパンク」と呼ばれるものに
影響されたわけではないのだ。
実は筆者が最初にステージ衣装に
そういう改造を施したのはもう28年近くも
前になる。
当時ライブで着ていた灰色の人民服に
真鍮と銅板を使って半田付けして自作した
20cm四方ほどの大きさの得体の知れない
金属部品を胸の辺りに取り付けていた。
その金属部品から黒いチューブを伸ばして
ポケットに入れる的な、今とたいして
変わらぬ衣装だった。
人民服はYMOの影響であるが、得体の知れない
金属部品やホース類装着の発想は
非日常性の獲得を想い描いてのことだった
と記憶する。
(本心はぶっちゃけなんか変でカッコイイから)
その数年後、
平沢さんのソロアルバム「サイエンスの幽霊」
のジャケ写の衣装の非日常感を見て
ああ同じようなこと考えてる人がいるんだなと
親近感を得た覚えがある。
*
「スチームパンク」は歯車の組み合わせや
ゴーグルの装着が王道らしいのだが、
筆者はダースベイダーの胸の装置や
マスク外した時の生命維持装置的な機械
の方が変なリアリティがあって好き。
ぜんぜんスチームじゃないんだけど。
そういうところが60%の所以でもある。
ちなみに関連して調査したサイバーパンクは
筆者の琴線を揺らさなかった。
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