2013/07/08

(No.2017): 食の軍師漫ろ覚書


今月の10日から「孤独のグルメSeason3」が始まる。
実写でありながら原作者である久住さんが脚本チェックをされているというので、原作の質感の乖離もあまりなく楽しめる内容だ。
今回もそのようだ。
井之頭五郎たる松重さんのキャラも板についてきた感もあり、楽しみなのは間違いはない。しかし、筆者としては久住テイストのいや「泉昌之」の世界観というものにたいへん惹かれているわけで、それをあますことなく受けられる作品は、「食の軍師」ほかあるまいとみている。
(たべもの関連の漫画として)

確かに、「孤独のグルメ」は面白い。原作の漫画もドラマも。
その面白さの要素の一つとして、リアリズムがあげられるだろう。つまり、現実社会にてこのような食とのかかわり方をする人はいるだろうという事。しかも取り巻く環境すら現実的だ。
例えば、五郎さんの職業のこととか。

翻って「食の軍師」には「孤独の~」にはないいい加減さがある。いい加減さもまた重要な魅力の一つだ。
例えば、主人公・本郷さんの職業は不明だ。この人は「泉昌之」1981年デビュー作「夜行」で駅弁を感動的に食べる人で出演している最古参だ。
職業不詳の本郷さんが、三国志をモチーフとしながら食を戦ととらえ、メニューの吟味、注文の仕方、食べ進み方などを様々な角度から実践するという、書くだけでもどうでもいいような物語である。
ライバルの力石がまたいい。彼との対決が一人相撲的を装いを呈しながらも、しっかりと相手にしている風を成しているところが良い。
この非リアリズム感がいいのだ。

「食の軍師」には名台詞が多い。筆者の一番好きな台詞。

「こっちに持ってくる」

※ビジホの朝食バイキングにてスクランブルエッグやベーコン、ウインナーといったパン系統のおかずに醤油をかけることで、ご飯系統(こっち側)にもってくるという意味。


嗚呼、「食の軍師」も実写化して欲しい。







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