2010/10/17

(No.1234): アンチPOSとマニアックと


超マニアックなCD屋「メカノ」はなぜ潰れないのか

ご存知、中野ブロードウエイ内にあるレコード屋「メカノ」。
こちらの店長様へのインタビュー記事。

「POSが音楽ジャンルの可能性を殺した」
「POSは売れるものだけ売って、売れないものを切るシステム」
「その結果音楽市場のヒエラルヒーの末端のジャンルは死ぬ」
「死んだジャンルは育たなくなる」
「つまらなくなる」

全く、同意見だ。
しかし耳が痛い。
何故なら筆者に関係のある業界だからだ。
どころかそのまま本丸をぶち抜いている。

POSに管理されるということは
音楽を小売業の扱う商品と同じただの飯の種
としてしか見ていない。
しかも実際にはCDやレコードといった物理的実体のあるもので
それらの物流システムなどを交えて考えると
音楽といえども、ただの小売業の取り扱う商品でしかないのだ。

だから、在庫管理、販売管理で徹底的に無駄のない
店舗経営を導くためのツールとしてPOSを取り巻く
システムというものがある。

というのがつい近年までの道理だった。

しかし、くだんの記事にある通り、大型CDショップでさえ
淘汰されていく時代において
最後に残った勝ち組(という言い方はしたくないが)という枠には
POSなど愚の骨頂とした個人店が堂々の1位優勝となったのだ。
痛快。


そして、キーワードとしてはもう一つ
マニアック
というものがある。


いわく

実はこの店、Perfumeがないんですよ。

―― ほー。そらまたなんで?

あれは消耗品のJ-POPだから。新譜で買取りしても、
3ヵ月もすればブックオフに並んで、すぐ100円になっちゃう。
それを、個人の店で、買取りでやるのは無理なんですよね。

―― 在庫を持った途端、価値が目減りしていくと?

そうですね。それやってたら、今ごろうちは潰れています。

(http://ascii.jp/elem/000/000/561/561848/ 抜粋)




もう、うれしくなる。
痛快。

2 件のコメント:

Buji さんのコメント...

これワタシも見てました(確かに耳痛...。
ただこの先鋭特化ぶりは、店長のオタク度あっての事なので、一般に適用するのは難しいかも。やっぱりPOS要るかも・・・。
とはいえ店舗経営に関してすごく示唆に富んだ内容ではありました。

dewey エフオピ さんのコメント...

>Bujiさん

確かに、一般への適用は難しいかもですね。
だって、「一般」の店とか企業ははあくまでも「商品」を売って
利益を上げるための活動が目的ですからね。
育てようとか、そういうことではないわけですもんね。

ココロザシっていうか、
そもそもそういう出発点が違うんでしょうね。

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