2014/03/05

(No.2147): 虚文の森(第二十六回)


今晩は。ようこそ虚文の森へ。
今夜ご紹介するのは、電網辺境の末端に
在する一見ブログの体を装っている
塵屑散文集サイトからの虚文です。

このサイトの文集は何の役にも立たず、
誰の得にも成らず、ただただ無価値駄文と
意味の全くなさない文字の集合体が
二千百回以上綴られているというのです。

そしてより一層興味を削がれるのは
その文字列集合体は日本語の文法規則を
一切無視し、さも理のある文脈を展開創造
している体を装った詐欺文章紛いの
散文集だということです。

今夜は、その二千百回にも及ぶ虚文集の
中から以下の三編をご紹介しましょう。



(No.1962): 一九六ニ回目の雑慮
[解説]
前半のしどろもどろ加減を後半の
エンハンスにフェードさせる似非テクニックです。
某ゲーム世界を含ませながら得意の
他人のふんどしで相撲をとる的な怪作です。


(No.1088): レアミュールとロンドンナッフと
[解説]
思いついた言葉を前後の文脈に捉われず、
ただ書きならべてゆくという、作者の
性格と思想を表した駄文です。
聞くところによりますと、見直しも
全くせずにそのまま公開しているそうです。
一体何様のつもりなのでしょうか。


(No.2096): 2096年の挑戦
[解説]
ある時間軸を切り取ったかのような構図。
前後の脈絡も文脈も全て無であり、
ただ一遍のその瞬間のみで物語る方式です。
作者は新しい広告手法だと談じていますが
何のことはない陳腐な屁文の域を
出てはいません。
ちなみにタイトルはウルトラQの
「2020年の挑戦」のパクリです。


今夜ご紹介したものは二千百の中でも
ずいぶんと大人しい虚文ばかりです。
代表作ということでもありません。
否、代表作などないと思って
差し支えありません。
とはいえその中で不定期ですが連載の体で
発表しているものもあります。


当初時空をまたぐ大スペクタルの
プロットを描いていましたが結局
収拾のつかなくなった「遠巒の廻廊」。


deweyというギャニュギャニュ電子雑音バンドの
世界観を構築しようとメンバーのtaira氏の
物語とクロスさせたものの未だに着地点の
見えない「晃一郎と吉之助」。


トイレで夢想していた物語を具現化
するあまりプロットが巨大で複雑に
なりすぎて途中から筆を投げて
全てを無かったことにした
artium-zoac451」。

如何でしたでしょうか、ご覧頂いた通り
どれも清々しいほどに中途半端なもの
ばかりです。


さて、来週の虚文の森は、
「あちらさんてぇもんは誰でしたっけね」を
お送り致します。

それではごきげんよう。




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