2009/04/18

(No.757): タンメンの日


久住昌之さんの「野武士のグルメ」の中の
「タンメンの日」を読んで、
こんな店でタンメンが食いたい、
そう思って今日はタンメンを食った。

「こんな店」とは、正確には、
「タンメンの日」で記されている、
久住さんの理想とする定食なんかもやってる
お世辞にも綺麗とは言えない
普通の街の中華料理店のことであり
M駅ビル内ファミリーっぽいラーメン店のことではなく
ましてや、黒いTシャツにバンダナで
やたら大声で注文を連呼する若い店員達がいる店のことでもない。

その店は、筆者は一見であった。
前からその存在は知っていたが、
所謂街の中華料理屋さんであり、
定食もラーメンもやっているという風情の店である。

カウンター席しかない店。
思った通りカウンターのテーブルは油でベトついていた。
店全体が長年の火と油で中華料理店の佇まいを
作り出している。
いいぞ、と思った。

メニューは壁にも極太サインペンで書かれてていたが
目の前にやる気のない文字でフリーハンドで書かれた
メニューが3枚ほどコピーしパウチっ子状態で立てかけてあった。
タンメンを探すと一番下に変なバランスで書かれてあった。

店の主人は40代前後の男性だが
おそらくこの店は父親からの二代目のような気がする。
嬉しいことに注文後、キャベツを切り始めた。
作り方は、正しく「タンメンの日」で描写されている通りだった。

麺はもちろん、手打ちなんてキザなことはしない。
麺製造卸からのビニール袋入りの麺だ。
それで充分。

具はキャベツ、もやし、きくらげ、たまねぎ(少々)
そして嬉しいことに、たけのこ。
たけのこはこの季節故だろうか。
なお、豚肉は思った以上に入っていた。

出されたタンメンのスープを一口すする。
できる、と思った。
本物のタンメンだった。
熱い。
昭和のタンメンのスープの味。
あのコクと旨みだった。
麺の茹でかたも申し分なかった。
むちゃくちゃうまい。
この店大正解だった。


半ライスも食った。








2 件のコメント:

平 さんのコメント...

あの本の中で、最も胃袋への訴求力が高い一章があのタンメンだと思います。

やたら食べたくなりますよね。タンメン。

dewey エフオピ さんのコメント...

もともとタンメンは好きなのですが
あれを読んだとたん
無性に喰いたくなりました。

そうそう
久々deweyもちょっとやりたいですね。

思い出しながら。

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