2009/07/02

(No.818): 懐かしい暴力ラーメン


朝、駅にて旧友Nと会う。
どういうわけか、20年以上も前の昔話で盛り上がる。

暴力ラーメンて覚えてる?
と聞かれて、おうー思い出したよ
あれ、すごかったよね
しかし、なんで、あんな店に入ったんだっけ





暴力ラーメン

1981年か1982年くらいだろうか。
筆者達が大学1年か2年の時の話である。

別の友人Tが山梨県甲府市の大学に通っており、
そこにアパート住まいしている。
その友人Tのところへ旧友Nと供に
遊びに行った時のことだったと思う。

どういうダンドリだったか既に忘れてしまったが
深夜0時を過ぎた時刻で、筆者のクルマに3人乗って、
たしか、甲州街道の勝沼か塩山かその辺を走っていた。

3人とも腹が減っており何か食べるところに
入ろうということになった。
しかし、1982年当時、夜中までやっているところは
そうそうなく、山の麓ということもあり
お店がないものかと探しながら走っていた。

明らかに、飲み屋。
というか、スナック。
場末のスナックという風情の店。
もうここしかない、ということでクルマを降りて
3人して店に入る。

店内は紫色っぽい暗い照明で
低いテーブルにやたら大きいソファが置いてある。
完全にバーだ。スナックだ。
奥にはバーカウンタもあり、カウンターの中に
髯の生えた角刈りのおっさんが座っていた。
その姿を見た瞬間にヤバイと思った。
が、今更引き返すのもまずそうだ。

筆者たちは、出てきたお姉さん(おばさん)に
すいません、ラーメン3つという注文をした。
しかしけっして唐突ということではなく
出されたメニューにその品書きはあったのだ。

よくは覚えていないが、お酒の注文をしろとか
言われた覚えはある。
が、その時は誰も酒は飲まなかったし、もちろん注文もしなかった。

出てきたラーメンは、あきらかにインスタントの
袋ラーメン・日清チャルメラ(ゴマ油付き)であった。
具も何も入っていない。

無言でこれはチャルメラだねチャルメラだ
うんまちがいなくチャルメラだとお互いに目線で会話する。
不味いはずもなく、3人とも完食する。

会計しようとするも、伝票がない。
恐る恐る会計しようとすると
6000円ですという。

耳を疑った。
日清チャルメラ(ゴマ油付き)一杯が2000円だ。

信じられるだろうか、当時袋ラーメンなど
80円とか100円とかそんな値段だ。
それが、2000円だという。
全部で6000円だという。

瞬時に筆者たちは、なるほど思ったとおり
そういう店だったのか、とうなずきつつ、
当然、しかし何の苦言も呈さずにきっちりと6千円を支払った。


それ以来、この一件のことを我々は
暴力ラーメンと呼称している。
(別に暴力をふるわれたわけでもないが値段が暴力的という意味)









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