2010/04/28

(No.1100): 鈍痛と術後と


10年いや20年程まえから
顔面左側目の上おでこにあるほくろ。
というか黒いイボ。
どうということもないのだが
加齢の度に大きくなっている気がする。

気になるので地元の公立総合大病院の
皮膚科を受診。
脂漏性角化症と診断される。
そのままでもいいらしいのだが
この際だから、
取ってしまおうということになったのが
3月の初旬。

すぐにでもサクと切って頂戴と
思っていたが、手術の予約が4月末まで
一杯ということで、本日、満を持して
決行される運びとなる。


受付を済ませると、看護士さんが
おトイレへ行ってきて下さいという。
な、長丁場になるという示唆か。
そんな何気ない言動で正しく
動揺する筆者である。

実は、10年ほど前、同病院にて
右手首に出来た腫瘍(こちらはマジでビビった)
を外来で切除手術をしたことがあり、
その時は、正式な手術室へ通され、
手術用の服(合羽みたいなやつ)に
着替させられたので、今回も
そうなのだろうと思っていた。

ところが、そうではなく、
皮膚科内に併設されている
処置室で手術するとのこと。

血圧を測定し、しばらく待っていると
その処置室へ通される。


簡単な保健室みたいなベッドがあるだけで
ここでメスでザクリといかれるのか
と思っただけで縮みあがる。
しかし、周りには鈍く銀色に光る
アレやコレやソレといった
所謂手術ツールがなんとなくちらりと目視できる。
そんな光景にさらに緊張状態は増すばかりである。

上は下着だけになり、寝る。
頭に被り物をする。
右腕に点滴を挿される。
血管確保だというが意味はわからない。

次いで、左目を特殊な薬付きシールで
塞がれる。
これは初体験だった。
顔の周りや首、上半身にビニールやら
紙?毛布?なんだかわからないものに
次々取り囲まれる。
左耳の穴にワタを詰められる。
死人か。

いよいよ
丸い穴の開いた布を顔に被せられる。
丸い穴には患部だけが覗いている塩梅式だ。

筆者担当医以外にもう一名執刀したようで
もう顔中ぐるぐる巻状態で挨拶をする。
目も開けられない。

患部を写真撮影をされる。
これも10年前の時にあったな。
知らないとけっこうビビる行為だ。


担当医「これ、なになにですよね(聞き取れず)」
医者B「うん、そうそう。顔面神経だけ気をつけてね」
担当医「はいわかってます」

おいおい、大丈夫かッ
縮み上がりが最高潮に達する。



「はい、じゃー麻酔しまーす」

局部麻酔の注射開始。
これがけっこう痛い。
そして怖いほどにすぐに効く。

「これ痛いですか」と麻酔の確認。
ちくちくと刺す。
ちょっと痛いので というと
麻酔注射を追加した。


「そいぢゃ、始めますよー」

対象部分はもはや何かの塊のような感覚しかないので
痛みは全くない。
ただ、肉が切り取られている感覚はある。

このブチブチという音は何を切っているのだ。
嗚呼、この感覚は10年ほど前にも経験したなぁ
と思う。

切除後、出血がひどいらしく
なかなかとまりませんねぇ などと言っている。
静脈だから当たり前か、あっはっはっはッと
楽しそうにお医者二人が談笑しておられる。

おいおい、静脈って・・・
顔面神経は大丈夫だろうかと
隠れている布越しに、試しに変な顔をしてみる。
大丈夫そうだ。
布が動いたので、
「ご気分は大丈夫ですか」と問われる。
だ、だいじょうぶでし。と応える。


「じゃー縫いますー」

いちいち、ちゃんと言う。
何針縫ったのだろうか。
ずいぶんと時間がかかる。

傷口に分厚いガーゼをテープで留め、
終了。

おわったー。



帰宅後、ガーゼを止めているテープを見ると
もう、髪の毛ごとおかまいなしに
まとめてとめられている。
剥がすとき、どうすりゃいいんだ。
髪の毛切るのかッ。


術後7時間。
そして、今、いよいよ麻酔が切れて
鈍痛が続く。
最高だ。










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