2009/09/16

(No.885): 出直しの賛歌


ドラムなんて叩けばいいんだから楽だよねぇ
などとほざいていた26年前の筆者を
すぐさまここに連れて来て、
右のスティックを左の鼻の穴に、
左のスティックを右の耳の穴に
思い切りぶっさして
パラディドルをぶちかまして
やりたい気持ちで一杯だ。

哀愁のドラム練習。


音楽とは時間芸術である。
という詔を地で行く楽器である
ドラムとは。

確かに、叩けば音は出る。
しかし、一つ叩くだけでは点である。
二つ叩いてみよう。
最初の一つと次の一つの間には
時間が存在し、線となる。
もう一つ叩いてみよう。
さらにもう一つ叩いてみよう。
そうすることで線が連綿と続く。
連綿と続く点と点を結ぶ線は
反復という共通項を伴う。

こうした反復がリズムと昇華するまでには
それを紡ぐ演者の気の遠くなるような修練が
必要であることを知っている。
たった二本の棒なのに、その修練の賜物として
驚くべき感動を人々に与えることが出来る
ということを知っている。




今日も基礎練、練習しよう
アップにタップにダウンだよ
左手始まり 忘れずに
口でカウント 忘れずに

明日も基礎練、練習しなよ
ほらほらまただよ、そのグリップ
全然できてやいやしない
何度言ったらわかるんだ
ダブルストロークなんてお前さんにゃ十年早い
梨でも食って出直しな

(C)2009 dewey

基礎練は大切ねの唄








0 件のコメント:

コメントを投稿