2012/12/21

(No.1874): トホホ満願の一席


ここは二日も続けて(人間語訳)を載せなければ
ならないほどのブログですようこそ。

筆者は
トホホ路線といえばもう自信に満ち溢れている。
仕事でも何でも会話する時は中途半端な
半謙り(はんへりくだり)的物腰口調なものだから
特に虚勢を張っている的な輩や
ベクトルが合わない輩との会話ではそれが顕著に
あらわれる。
特にマジメな仕事の話しを打つ場合、
トホホ感を醸し出さないような演技を組み込むが
そういう時は概ね裏目に出る。
こいつはトホホな奴だ、仕事ができない奴だ、
そういうレッテルを貼られる。

しかし、それでいいのだ。
何を繕うことがある。
なぜならヌシはトホホではないか。
まごうことなきトホホではないか。
トホホならトホホらしく身を立てるがよい。

とおっしゃいますが、見栄えが悪うございまして、

馬鹿ものッ
見栄えなど気に留めるな
そもそもそれがトホホの所以なのじゃ。
己の内を見よ。

はぁ、
と申しましても、いささか、

たわけッ
己の己としての本質なのじゃ
それを悟るまでここには置けん。
破門じゃッ




と、いうわけでしてな、トホホの内を
探す旅を続けておるのです。

するってぇと何かい、そのトホホの
何某ってのを見定めねぇってぇと
おめぇさんは戻れねぇって寸法なのかい。

えー仰るとおりでございます
まぁこうして方々見聞して参りますと
自分が如何にトホホなのかということを
身に沁みて感じておるところでございます。

おう、気に入ったぁ
気に入ったよぉ
おめぇさん、わっちで働く気はねぇかい。

はぁしかし親方、
わたくしはトホホでございますゆえ、
宅ではご迷惑をお掛けすることになりましょう。

なーにを言ってやんでぇべらぼうめぇ
この伝仰院のこずから伊佐吉が面倒見ようって
言ってんじゃねぇか、ありがたくうけろこの
とうへんぼくがッ
わっちのとこでせいぜいトホホやってくんねぇ
きっと何某ってのを見定めねる日が来るに
ちげぇねぇ
そったらおめぇんとこのおっしょさんだって
放免してくれらぁな。


嗚呼ー親方ー親方ー




伝仰院のこずから伊佐吉に世話になった
比坂六九左衛門はトホホを繰り出しながら
その後めきめきと頭角を現し、
先の中納言宗慶の計らいで与力二百石を
拝領し俸禄を積んだということです。

伝仰院伊佐吉と六九左衛門トホホ満願の
一席でございました。
おあとが宜しいようで。




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