2008/07/16

(No.515): 複雑な結果に結びつくこと


「巡回セールスマン問題」というものがある。

「あるセールスマンが複数の都市を一度ずつ巡って
出発点に戻ってくるときに、移動距離が最短になる経路」
を求める問題である。

この問題は現存するコンピュータ処理において
最適な解を求めるには困難であることが知られている。

都市数が少ない場合はあまり難しくはない。
しかし、都市の数が増えると加速度的に難しくなっていく。
都市数が多いときに最適解を求めることは極めて困難とされ、
厳密な解を求めるアルゴリズムは未だに確立されていない。


ところが、この「巡回セールスマン問題」を数秒で、しかも
最適解を求めることが出来るコンピュータがあるという。

それはノイマン型コンピュータと呼ばれる現在一般的に
我々がコンピュータと呼んでいるコンピュータではなく、
全く新しい概念で作られた「カオス・コンピュータ」というものだという。

カオスとは起点の初動においてほんの僅かの誤差が
最終的には予測も出来ない複雑な結果に結びつく現象のことである。

「ブラジルでの蝶の羽ばたきが、テキサスにトルネードを引き起こす」
といった「バタフライ・エフェクト」と呼ばれる表現が
カオスという現象をうまく説明している。

なぜ、そのような魑魅魍魎然としたものが
くだん「巡回セールスマン問題」を効率良く解くことができるのだろうか。

カギは人間の思考にあるのだという。
「巡回セールスマン問題」のアルゴリズム化は大変困難であるが
人間の持つ直感や超並列思考(俯瞰してモノを視る)という能力においては
最適解を得ることは可能である。

「カオス・コンピュータ」を開発した研究者は、人間のニューロンの振る舞いに
数学的なカオスが存在していることを突き止めたのだという。
つまり脳の構造をハードウエアで造り出したというのだ。
それがこれだ。



100個のニューロンが1万のシナプスでネットワークされており、
最大で1万個のニューロンと一億個のシナプスからなるシステムを構築可能であるという。







2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

「風が吹くと桶屋が儲かる」理論でしょうか?

dewey エフオピ さんのコメント...

>心眼さん
そうそう、私も最初はそう思ったんですが
なんか、どうやら、ちょっと違うらしいです。

どう違うのかは、
・・・・・

ゥングアッ

よ、よくわかりません(笑

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