2008/08/11

(No.534): 映画感想をとること


上映中の「ハプニング」を観た。
その感想を記す。
以下ネタバレとも取れる内容なのでご注意願いたい。


















もう金輪際観たくない。
映画自体の品質が良い悪いの問題ではない。
抉られるような不快感に襲われる。
もう味わいたくはない。そんな映画だ。

確かに「シックスセンス」と同じ「色」「空気感」を持つ。
ただ「シックスセンス」の方が
秀逸なストーリー展開とリアルな心霊現象を持って
映画として分かりやすく出来ていると思う。

翻ってこの「ハプニング」であるが、冒頭から怖い。
意味もなく怖い。
何だか分からない恐さ。不安感で一杯になる。

ストーリーが進むにつれ吐き気もしてくる。
気持ちが悪いものを観たからではなく、
映画全体に流れている「空気感」、これが怖い。
自律神経に何らかの影響を与えているのではないかと思われる。
あまりの嫌な空気感で途中退場する人もいるようだ。

この映画は、自然に対する畏敬の念というメッセージを
汲み取れないこともないが、
それよりも、視聴者はこの得体の知れない「空気感」に苛まれる。

「空気感」を形作るものとして、

日常が突然非日常になる恐さ。
その非日常が人の死と直結する恐さ。
そしてその理由が不明である恐さ。
そういった息苦しいほど緊迫し、緊張した空気感に満たされる。

暗く沈んだ嫌な気持ちになりたい方は是非とも経験して頂きたい。
そんな映画だ。








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