2008/10/15

(No.594): 13番目のM


今日は「13番目のM」について話そう。

例えば、ブラウザに
http://www.stereogimmik.com/
と入力すれば、当たり前のようにサイトが表示できる。
一体どのような仕組みで表示できているのか。


DNSというものがある。
ドメイン・ネーム・システムという
”名前解決”の機能を持つサーバである。
インターネットに接続する際に
プロバイダが指定するDNSサーバのIPアドレスを
ADSLモデム等に設定するのでご存知の方も多いだろう。

”名前解決”とは、読んで字の如く、
名前を解決する機能のことである。
「名前」とは、広義でホームページ等のアドレスのことであり、
「解決する」とは、文字アドレスをIPアドレスに変換し、
宛先を明確にすることを指している。


インターネット網にある全てのデバイスは
IPアドレスで個別に識別できるようになっている。
従って、「http://www.stereogimmik.com/」というアドレスも
225.204.32.158 などのように表すことができる。
(注意:上記は実際のIPアドレスではありません)


「http://www.stereogimmik.com/」はURL(Uniform Resource Locator)
と呼ばれており、構造は":"を挟んで「スキーム部」と
「スキーム仕様部」に分かれる。
スキーム部は「http」、「https」、「ftp」、「mailto」などの
通信手順をあらわし、「スキーム仕様部」には所謂アドレスが
格納されている。
この「スキーム仕様部」にはさらにホスト名である[www]と
ドメイン名である[stereogimmik.com]に分かれる。

つまり、
「http://www.stereogimmik.com/」と入力すると
通信手順「http」を使って、
ホスト「www」、ドメイン「stereogimmik.com」
がどこにあるのかを探すためDNSサーバーに問い合わせを
行うのである。

さて、DNSである。
DNSサーバ群は、世界で最も巨大な分散データベースとして
知られている。
最上位の「ルートサーバ」から階層構造になっており
それぞれの階層の役割と構造を記述すると以下のようになる。


【ルートサーバ】
  |
「第1階層」→「jp」「com」「net」「org」..
        |
      「第2階層」→「or.jp」「co.jp」「ne.jp」..
               |
             「第3階層」→「aaaa.or.jp」「bbb.or.jp」..
                       |
                     「第4階層」→「wwww.aaaa.or.jp」「wwww.bbb.or.jp」..



最上位のルートサーバは世界に13個設置されている。
ルートサーバには、A、B、C・・・という頭文字が付けられており
日本が管理しているのは13番目の「M」である。

残りの12個のルートサーバのうち10個はアメリカにあり、
国防総省、米国陸軍、そしてNASAが管理している。
ちなみに、
13個というのは、ルートサーバのサーバマシンが全部で
13台あるということではない。
そもそも一つのルートサーバには負荷分散などの目的で
複数のサーバマシンが立てられている。


それにしても、DNSサーバのほとんどが
アメリカにあり、しかも国家機関が管理運営している
という事実は意外と知られていない。







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