2008/12/26

(No.657): 旧音源の発掘を継続


連日、1980年代に制作した稚拙拙楽曲群MDバックアップから
Cubaseを使ってコンピュータへ取り込む作業を行っている。

取り込むといっても、MDを再生し、その再生音を
Cubaseへレコーディングするというやり方である。

折角なので、アナログではなく、MDのデジタルアウトを
使って取り込んでいる。
MDプレイヤーとCubaseとはRME Hammerfall multifaceを介して
(これのI版・既に生産終了モデル)
44.1KHzのSPDIFで接続している。
なお、物理的接続は同軸(コアキシャル)ではなく光ケーブルである。

取り込んだ曲は、簡単なマスタリングを施した後、
何らかの形で配信しようと思っている。
筆者のバイオグラフィーページとタイアップして曲をアップしようか、
それともサーバの容量の問題もあるので、Myspaceか、
或いは他のサーバへアップしてそこからリンクしようか、など
現在、検討中である。


さて、その中身の話である。
駄作の方が遥かに多いため、全曲を取り込むのに若干の躊躇がある。
従って、聴きつつ、ほほーうむんあぴょーんと思うものだけ
取り込むようにした。

作り込み過ぎて、酷いダンゴ状になっている曲もあれば
スカスカのチープな貧弱作品で収まっている曲もある。
忘れていた曲を久しぶりに聴くと、様々な感慨が溢れる。

懐かしさもさることながら、ひどく客観的に聴くことができる。
その為アラも見えるが新しい発見もある。至極楽しい作業だ。
もちろんアラばかりではあるが。


対象楽曲の録音環境は、古いものだと、
1980年代初頭にまだ多重録音の機材がなかった時分の
カセットデッキ2台によるピンポン録音、
次いで、4TRのカセットMTRで作られたもの、
1986~7年頃からはハーフインチの8TR・MTRで作られたものになっている。

曲というよりはアイデアのスケッチにも等しく、それは
綺麗な言い方では習作、しかし実際には手すさびという方が正しいだろう。
どの楽曲からも、尋常ではない「ごっこ」力が、ある種の説得力を持って
発せられている。

とにかく、歌がやばい。
変過ぎる。下手過ぎる。
最高だ。


不自由と稚拙というワードを思い起こすまでもなく、
手持ちの粗末な機材と貧賤なアイデアで、
エキセントリックな音楽表現を記録したに過ぎない。

模倣の中に個性を見出せればまだいいほうで
模倣にも何にもなっていない。
しかし逆説的にこれはこれで個性的かとも思う。

1990年以降は、後年になるに従ってその毒が薄れ、
所謂「音楽」然とした楽曲になってしまう。
そのような状況を鑑みれば、
評価、比較、或いは時代の潮流という様々な要素があったにせよ
これら80年代に生まれた筆者の楽曲は、音楽的完成度の如何に関わらず
ある意味筆者のアイデンティティを確立させた作品群であろう。


なおさら誰も聴きたくはないだろう。
公開が楽しみだ。









0 件のコメント:

コメントを投稿