2009/11/30

(No.959): 本筋の元締め


予てから何度も拙コラムに登場したであろう
そのラーメン屋の流れ。
すなわち、永福町 大勝軒
その正当なる血筋を受け継ぐ数店の暖簾わけ大勝軒。

筆者齢四十六年をしてラーメンという食べ物の
頂点に君臨するその味。
好き嫌いが如実に現れるから、なおさら、
私は言い募りたい。

と、何十年も声を張り上げていたのだが、
その頂点を凌駕するラーメンに出会った。

その店の存在はもう、それこそ大勝軒に通い始めた頃
28年ほど前から知っていた。
行きたいと思っていたのだが、今回それがようやく叶った。

しかし、考えてみれば尤もな事なのかもしれない。
その永福町大勝軒を凌駕する店とは
そも永福町大勝軒の本筋ともいえる店であるからだ。
元締めといっても過言ではなかろう。

その名も「草むら」である。


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永福町 大勝軒のサイトをご覧頂ければ
お分かりのことだろう。その店主の名前を見て欲しい。
「草むら」は永福町大勝軒の前の道(井の頭通りではなく
方南通りへ向かう一方通行の道)を
方南通りへ出ると、目の前の交差点の角に存している。

見かけは、普通の街の中華料理屋の佇まいである。
実際、メニューを見ると
ラーメン以外では、餃子、野菜炒め、
カレーライスなどの庶民のメニューが並ぶ。

ワンタンメンと餃子を食べる。

大雑把に言うと永福町大勝軒と同じである。
麺の量が「普通盛り」というだけで
味はもとより出来栄えの全てが同じだ。
この季節では定番の「柚子の皮」もちゃんと入っている。

正しく永福町大勝軒の源流を見た。
冷静に鑑みれば、確かに、永福町大勝軒のスープの
方が洗練されており、且つきめ細やかな印象がある。
しかし、「草むら」はそこへ行き着く過程の
荒々しさを持っており、この粗暴さが
実は元締めとしての誇りでもあるのだ。

ちなみに、餃子も逸品であった。
デカイ。そして具のニラと肉の加減が
これまた荒々しくて昭和の味だった。
酢は多めにつけていきたい。

永福町大勝軒と同じで麺の量が普通。
この取り合わせは著しくナイスである。

筆者、現在までのラーメン店順位は
以下の通り。

1位「草むら」
2位「永福町大勝軒とその暖簾わけ店」
3位「江ぐち」










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