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でわ、そっとお話しよう。
先ずは、散髪。
最近通っている27年前の床屋へ。
案の定、入るや否や客という存在は
自分だけなので速やかに床屋椅子直行。
当然、終始無言。
散髪、洗髪、髭剃りと段取りよく進められる。
ここの床屋のダンドリは髭剃りの後に
頭部、肩等へのマッサージが入る。
前回、或いは前々回において
このマッサージの時間で笑いを堪える
という事態を体験しているので
今回はどのような塩梅になるだろう、
と密かに緊張していた。
というのも、ここまでは何のネタもなく
淡々と事が運んでいる。
頭部をパンパンと叩く。
五指を使ってぎゅぎゅっと押す。
首もぎゅぎゅとやる。
ここまでは、まぁ普通だ。
何の笑いの種もない。
そのうち肩をもみ始めた。
うん、気持ちがいい。
全然笑うところはない。
と、思った刹那、
首だか後頭部だか、のところを
揉むでもなく叩くでもなく
ましては押すでもなく
ぱらぱらと指の腹があたっているだけという
対象と目的を失った行為が始まった。
一体全体これは何だ。
頭→首→肩と来たのに
また頭周辺に戻り、なお且つ
不思議な動作を繰り返している。
おぢさん、何をやっているのだ。
と、思ったとたん、堪えきれなくなり
ぷふぅーと笑ってしまった。
マズイ。
口に手をやってごまかそうにも
床屋前掛けを首からすっぽりと
かぶっているために手が自由ではない。
マズイ。
その行為はまだ続いている
やめてくれーッ
もう我慢できん。笑いが。
その笑いを隠すために
あろうことか独り言をしゃべる
という暴挙に出た。
「枡がもっと左だったらな・・djsk」
もう何がなんだかわけがわからん。
ターミネイトルーチンのセットは
正しく1980年型ヘアスタイルで決まりだ。
散髪後、滞りなく
フィアット屋へPanda100HPを出してきた。
12ヶ月点検。
仮見積もりをもらって愕然とした。
ドカ屋とは正反対にえらく高い。
バッテリー交換を入れてあるためだ。
まぁいいか。2年だし。替えよう。
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