2011/05/02

(No.1383): 正統即興


CYRKON用トラックを制作中。
えびたさんの音源を元に
ライブ用のバックトラックを作る作業。

自分で作るとdeweyとかstereogimmikとか
或いはソロとかそういう区別が
あまりなくなってきてしまう。
何れもドラムを主軸に考えてしまうから
だろうか。

CYRKONの場合、AメロBメロサビといった
所謂楽曲としての構成ではなく
基本は同一フレーズ繰り返しの
ミニマル手法であり、そこにビートと
ウワモノが乗るという
音響系とビートオリエンテッドの中間の
イメージである。

ライブ時にはミニマルなバックトラックに
リズムやギターノイズ、その他リアルタイムで
発する音を被せるという手法だが、
これは決められたメロディを演奏するというもの
ではなく、ライブ時に即興で発せられる音を
被せるという方式に近い。

だからそのような想定をイメージして
バックトラックを作ることが難しい。
どこに、どのようなウワモノが、或いは
どのようなリズムが入るのか、
バックトラック制作時には全くわからないからだ。
従って、バックトラックそのものは
至極シンプルなものの方が都合が良い。



CYRKONのもう一つの特徴として、
演奏者による拍の捉え方の違いというものがある。

これは楽曲全体としての面白さという観点では
既存曲にはない要素である。
演奏者1の捉えている拍の先頭と演奏者2の捉えている
拍の先頭は、必ずしも一致していない。
一致していなくてもよい。
そういう考え方だ。
完全なフリーフォーマットである。
型にはまらない楽しさがある。

聴く人をして、爽やかな裏切り感とでもいう
楽曲展開が生まれる。
なぜなら、演奏者毎に異なる時間軸で
進行しているからだ。全ての偶然を許容する。

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