2011/07/14

(No.1444): 新機材譚


しかし、ドイツのベリンガーというメーカーは
本当に凄いと思う。
デビューした直後からそれまでの常識では
考えられないほどの価格でレコーディング機材を
販売したものだから、低所得の宅録ヲタクは
皆飛びついた。

性能などや耐久性などで賛否両論はあるのだが
あれから20年以上の歳月が流れていると思えば
成功した企業といっても差し支え無いだろう。
いや、全力で差し支え無いだろう。

筆者が最初に買ったベリンガー製品は
1Uラックマウントのコンプレッサーだった。
たしか1991年くらいか。
AUTOCOMとかいう製品名だった。
ベリンガー社は1989年創業なので直後という
ことか。今は製造の拠点が中国になっているが
当時はまだドイツ本国だったと思う。
そのコンプの背面にはMade in Germanyの
シールが貼ってあったはずだ。

1990年前後、それ以前から既にコンシューマー
向けのコンプはいくつもあった。
実際、筆者はBOSSのハーフラックサイズのものを
所有していた。
しかし、ベリンガー製品はそれら製品と違っていた。
その違いというのは例えば、
入出力はバランス型だったり、+4dBuの入力が
可能だったり、所謂「プロ」向け仕様だったのだ。
それが、コンシューマー価格、いや
それ以下とも思われる価格帯であったから
驚いたものだった。
今でこそ、安価な機材でもバランス入出力が
装備されているものが多いが、そういう仕様が
一般的になった貢献はやはりベリンガー社に
よるところが大きいだろうと思う。

ちなみに、
同じ時期に、アメリカのMACKIE社が高性能な
コンパクトミキサーを開発発売しデビューした。
現在ではこのメーカーも宅録界では
押しも押されぬ大御所になっている。
価格はベリンガーほど安価ではないが、
当時の同スペックのミキサーと比較すると
お手頃感はあっただろう。
何故なら筆者も初代MACKIE CR1604を買った
口だからだ。もちろん、今も所有している。
アメリカ製なのに音はアメリカ臭くない
ところに好感が持てた。


さて、ベリンガーに話を戻そう。

その後、ベリンガー製品はいくつも買った。
1Uの真空管マイクプリアンプ、
ダイレクトボックス、そして小型ミキサー。

ベリンガーのミキサーは今までに2台買った。
stereogimmikのライブで使用するために
買ったのだが、1台目が故障したので、
その後2台目を買った。
ベリンガーのミキサーはある意味消耗品に
近いと思っていた。


あれから数年、
特にベリンガーを注視してこなかったが、
deweyでヘッドフォンディストリビュータが
必要になった時、久々にベンリガー製品群を
調べた。
あまりの価格崩壊ぶりに腰が抜けた。

購入したヘッドフォンディストリビュータの
価格は、2500円だ。
しかし、驚いたのは価格だけではなかった。
使ってみると、その製品の完成度、
品質の素晴らしさにさらに驚愕した。
これで5000円って言われてもぜんぜん問題ない。
安かろう悪かろうというフレーズは存在しない。
全く脱帽だ。


そして、今回、自宅DAW用兼CYRKONライブ用で
買ったミキサー
もう、このスペックで5380円って
ユニクロでシャツ2枚買うより安いじゃん。

創始者Uli Behringer氏はドイツ人。
1961年生まれというから筆者と二つしか違わない。
素敵な人。

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