2012/11/27

(No.1855): 音雲の儀則


我らどん尻末端底辺深海に生息する
陽の目を見ない有象無象の塊の端くれ。
陽の目を見ている輩だけが現世の中心だという
錯覚も既成として成り立つ蜃気楼の今生界。

Sound Cloudというプラットフォームは
この星の有象無象であふれ返っている。
しかし、いま面白い音楽は有象無象なのだ。

筆者は同じような主旨でMySpaceもやっていたが
あちらは動作が極めて緩慢であり何より
音ファイル関係の縛りが多くて使い難く、
それにもまして見た目の好奇心が働かない
という欠点があった。

翻ってSound Cloudは潔い。シンプルさ故の潔さ。
とはいえ音ファイルの取り扱い種は逆に豊富であり、
そして何より動作が機敏だ。
サイトデザインのシンプルな構造も素敵。
当然全て英語であるが、英語圏の人間でなくとも
何をすればいいのかがわかりやすい。


ここで勘違いされそうだが、だからといって
筆者嗜好バッチりカッコイイ曲というものに出会える
ことは当然少ない。
これがいわゆる有象無象の真髄である。
しかしそれが「面白い」のだ。
所謂素人によるベッドルーム制作トホホ楽曲で
あるがゆえの風情。
この星のどこかの部屋の中で様々なシチュエーションと
境遇の元に創造された音楽。
(実際はライブ録音やスタジオ録音もあるが)

楽しいじゃないか。

もっともコンテンツとしての音楽のみに視点を向ければ
MySpaceなどと同じと言えるが、繰り返すようだが
アクセスのし易さという観点からやはり
Sound Cloudに軍配を揚げよう。


そんなフリーフォーマットなSound Cloudだが
しかし当然商業モデルもアカウントによっては
構築されてはいる。
抜かりはないという塩梅だ。
つまり、有象無象だろうとそのモデルに乗る事が
できる。
そういうスリルな面白さもある。
商業とは全く縁遠いであろう有象無象の音楽群が
すました顔で鎮座している様はすこぶる楽しい。


0 件のコメント:

コメントを投稿