2013/02/07

(No.1909): 不確電子音響概論


狭い間口に集い漂う我々ギャニュギャニュ音響
の不確定的な「甘さ」について
おおむね以下の現象で説明できる。

旋律でない音の増幅と
突出の無い複数の周波数帯に渡って
鳴っている音の性質と音量と
旋律でない音と音との時間を
時間の経過とともに変化する音の軸を
音の軌跡を
経験としての音の過程を
言葉としてではなく
意味を持つ言葉としてではなく
突出の無い複数の周波数帯の
増幅された音と音との時間で形作られる
一つの点景としてそれは存在し
存在することにより
或る時それは著しい発見の喜びと
確立の不確かさを共有し、
内在する神秘に偶会することになる。

しかし決してマジョリティには
結しない。
結することはできない。
なぜなら数多の関わりに興じる人々は
くだんの雑多の音と時間について
「甘い」と評することを持たぬからだ。
マジョリティは確固たる確立された
安定を嗜好する傾向があり、
逆説的に説えば確立された安定こそが
「甘い」と評されるのである。

従って不確立の上に成り立つ我々の
ギャニュギャニュ音響においては
妖界の果てを進軍することが常である。




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