2013/02/08

(No.1910): MyBloodyValentineライブ【修業編】


My Bloody Valentine東京1日目感想。
新木場 STUDIO COAST。
My Bloody Valentineは2008年のフジロックで
観ていた。
が、実はあまり覚えていなかった。








シューゲイザーの祖的なバンドだというが
どちらかというと音響的な方面から
どんな畳みかけ方をするのだろうという
興味はあった。

以下率直な感想。
なるほど音響の弾幕を地で行く式。
曲の輪郭がよくわからないまま
大音響で畳みかける。
そも大音響自体が表現としての一要素に
なっていると思われる。
「耳栓」の無料配布もその一旦であろう。





ギター×2、ベース、ドラムという
所謂一般的なギター系バンドの構成で
ありながら出てくる音は
所謂一般的なギター系バンドのそれではない。
あの轟音の軸はギターアンプの歪みや
フィードバックを根源としていないように思う。
アンプのフィードバックではなく
純粋に増幅されたギター音自体のそれだろう。


歌はまったく聴きとれず。
しかし、周波数の帯域だけは確かに存在し
それが楽器のごとく音の弾幕の表層で
動いているのがわかる。
音響系作品に近い。

あと、非常に印象に残ったのはラストの曲
の曲間の約20分間続いた轟音の周波数帯域。
最初は中低域を強調したもので
おそらく200~300Hzあたりを中心とした轟音。
10KHz近くのシャラシャラ音もあった。
時折ベースの40Hz近辺の波の山を入れつつ
次第に中高域の音も加わり始める。
あまりの轟音で静けさすら感じる。
しかし後半の3KHzあたりの音が混ざってきた
段階で、耳にはかなり厳しい状況が
続くことになる。
頭にガンガンと響くというよりも
体を突き抜けて行く感じだ。
内臓に直撃する。


轟音の最中、数千人のオーディエンスが
ただじっと見守っている光景が異様だった。
しかし、これが醍醐味なのだろう。
これが真髄なのだろう。
非日常的特殊な環境、そういう状況を
提供してくれる。


あと、ドラム。たいそう良かった。
正確なテンポ。機械のようだった。
このような音象には機械のようなドラムが
よく合う。
ドラムパターンもロックにあるような
構成変わりにオカズ挿入的な
歌いあげる式ではなく
積み重ね式とでもいうような
ミニマルを備えたそんなドラミングだった。
このようなドラム、とても好き。
かなり好物。
自分もやりたい。


あと
曲名わからないけど
3曲目にやった曲。大好き。
演奏失敗してケヴィンが3回もやり直してたけど。
変な場所にブレイクがあって
難しそうだった。
轟音とドラムのみの部分のメリハリが
かっこいい。



ちなみに無料配布の耳栓は結局しなかった。
最後の轟音20分は途中ちょっと耳塞いだけど。
これは修業だと思った。






開演前の様子
空いている部分があるが後に
人で埋め尽くされる。









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