2011/09/12

(No.1496): 百論対談


1992年
戸川純さんとキッチュ(松尾貴史さん)との
対談を抜粋

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戸川
「女優になりたいなと想ってやってきたけれども
今年で11年目になっちゃったのね、だからね、
限界かしらなんて最近思うの」


松尾
「いやそんなことないよ」


戸川
「そう?あの、なんでね10年やってみなければ
わかんないなって思ったのはね、
10年目にしてね、やっとね、主役をね1個やってね
それ自分でね脚本監督して40分のものなんだけど
なんで10年もやっててね、この世界向いてないの
かしらってね、ここ数日思ってるの」


松尾
「いやそんなことないよ。あのね、
あなたのようにね、色んな方向にね、
もう気持ち悪いほどの才能をね、発揮してる人はね
他にいないですよ。特に同世代では。
ま、世代論っていうのはもう意味ないですけど。
すごい、人材だと思いますよ」


戸川
「あの、でもねなんだか最近ね、
あたしは良く言って頂ける時はね、
すごく良く言って頂けるんだけどね、
可能性っていうのかしら、
じゃーきっといつか、すごい偉い女優になれるわ
とかね、
じゃーきっといつか、主役ができるわとかね
そんな風に言って頂けるんだもんねと
思ってたんだけどね、ここんとこね
11年目にしてね、きっといつか何かするって
言われて
11年経っちゃったなって思っちゃって
ここんとこ自信がなかったのよ」


松尾
「いや、あのー、それはね、
商売が出来る人になるかね、職人になるかね、
芸術家になるか、ある程度どちらかどれかを
選ばなきゃいけない時はあるんですよ」

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