2012/06/10

(No.1735): 円形広場を越えて


バイクに乗っている。走ってない。
ただ跨がっている。
筆者の六級改号別名ドカティm696だ。
黒の。
ここは丸い広場のようなところで
周りは階段状の段々がぐるっと丸い
円状に囲まれている感じ。
円形劇場風な広場。しかしかなり広い。
そうとう広い。対岸まで数百メートルは
ありそうだ。

人が多い。人というよりはクルマが多い。
渋滞している。
渋滞というよりは出口付近で諸々の
順番を待ってる風。
警察車両も多い。横断歩道の手前に
パトカーがスタンバっている。
白バイも2台ほど止まってこちらをみている。

階段を登ればいいんじゃないだろうか。
そう思って、バイクで階段を登る。
教習所でやった波状路の要領で中腰
半立ちでブインブインとやりながら登る。
意外とすんなり登れるもんだ。
そうか696だったら馬力があるから
大丈夫だったのだと得心する。

階段はルートだから取締の対象には
ならないだろうと思っているがそれでも
白バイの動きが気になって振り返るが
もう白バイはそこにはいなかった。

渋滞で停まっているたくさんの自動車から
見られているのを認識する。
白いコンクリートの上には今自分の姿だけ
ポツンとある。
バイクに跨がっていたはずなのに
いつの間にかただそこに立っている。
しかしヘルメットはかぶっている。

このコロシアムから出るためには
あの階段を越えなければならないが
あすこまで走っていけるだろうかと
心配する。

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